作品名
あちらこちらぼくら(の、あれからとこれから)
作者名
たなと
レーベル
アイズコミックス.Bloom
あらすじ
高校時代、正反対の性格をした友人の真嶋に、淡い恋心を抱いていた園木。それを告げぬまま高校を卒業し、地方の大学へ進学するも想いは消えず、一通の手紙を書くことに決める。
『──俺、あのころ、真嶋のことを好きだったんだと思う。』
真嶋とは二度と会えなくなる覚悟で手紙を投函した園木だったが、数日後に真嶋から突然の着信があり、更には「いま園木の家の近くに居る」と言われて……!?
一通の手紙から動き始める、愛しさいっぱいの再会ラブストーリー。
作品の雰囲気
コミカル←|―|―|●|―|―|→シリアス
物語重視←|―|●|―|―|―|→作画重視
さわやか←|―|●|―|―|―|→えちえち
特殊設定←|―|―|―|●|―|→王道設定
攻の良さ←|―|●|―|―|―|→受の良さ
攻めキャラ情報
真嶋 星也
#黒髪 #高身長 #筋肉質 #ピアス #22歳 #大学生 #理学療法 #姉 #素直 #正直 #ポジティブ #根明 #声がでかい
「もっと図々しく思ったこと口に出せよ!!」(1巻60ページ)
出典:たなと『あちらこちらぼくら(の、あれからとこれから)』(集英社、2020年)
「…来ちゃった! つい!」(1巻66ページ)
「次来た時の楽しみにとっとく!」(1巻85ページ)
「いいの? じゃなくて おまえ してくれって言ってんの俺は!」(1巻94ページ)
「…それにフツーにめっちゃ園木に会いたかったから!」(1巻137ページ)
「したら一緒にどっか住まない?」(1巻164ページ)
「やーいいなァと思って 今すっげー楽しそうだったから園木」(1巻191ページ)
受けキャラ情報
園木 誠
#黒髪 #中背 #細身 #地味 #22歳 #大学生 #健気 #連絡無精 #繊細 #予習の鬼 #気づかい #初心
「俺 あのころ 真嶋のことを好きだったんだと思う。(53ページ)
出典:たなと『あちらこちらぼくら(の、あれからとこれから)』(集英社、2020年)
「そ…そうだとしても その…俺まだ心の準備が──」(1巻127ページ)
「あ! もしもし真嶋 いま電話大丈夫?」(1巻136ページ)
「て ていうか 誰かとつ 付き合うとか…そういうの自体初めてでさ…」(1巻151ページ)
「よくやった! 俺 えらい!」(1巻175ページ)
「俺 絶対 ひとりになる時間がないとダメだから」(1巻181ページ)
「真嶋のこと見てるだけで楽しかったなー…みたいな……」(1巻228ページ)
攻めと受けの対比
年齢:攻≦受(浪人)
身長:攻>受
体格:攻>受
階級:攻=受
立場:攻=受
受賞歴
このBLがやばい!
「このBLがやばい!2021年度版」 第8位
おすすめポイント
『スニーキーレッド』とも迷ったんですが、
「あの2人がまた見られるとは~!」という喜びもあったので
こちらを当サイトセレクションに入れさせていただきました。
彼らが高校生だったころを描いた前作、
「あちらこちらぼくら」は
青年誌で連載されていたのもあって、
ブロマンスというか
恋愛関係まで発展していなかったのですが、
.BloomというBL誌に移籍したことで
かなりラブ度が上がっています。
その過程も丁寧に描かれているのが最高です。
再会もののBLって
「再会!わーっ!感動!セックス!!」
みたいな展開も多かったりしますが、
本作はゆっくりと距離感を縮めて行きます。
ハグ、キス、兜合わせと
少しずつ恋人らしくなってゆく。
これがたまらんのです。
また、強引なところのある真嶋なんですけど、
園木のことを気遣っているのが
節々に現れていて、それも最高。
「来ちゃった!」で
急に園木の家にやってきたのに、
85~86ページ、
シャワーを先に浴びるとき
「すぐ出るから」と声をかけたり、
園木の起床時間に合わせて
ちゃんと帰宅するところとか、
127~130ページ、
キスされそうになって戸惑う園木に
「じゃあ馴らしから!」と
額に軽くキスをするところから始めたり、
143ページ、
二度目のキスも、
ちゃんと額へのキスから始めるところも良い。
繊細で奥手な園木に対し、
真嶋が強引にならないといけない
(物事/関係性が進展しない)
ときにはグッと大胆な行動を取る。
一方で、園木が少しでも戸惑うと、
どこまで大丈夫かを聞く優しさを見せる。
たしかに理学療法士向きだな~と思います。
また、153ページで
タチ希望を伝える真嶋の素直なところも
リアルで好きです。
なし崩し的にタチとウケが決まるのではなく、
段階と相談を経て、
二人の関係性が構築されてゆくのが素敵。
本当、続きが読めてよかったです。
高校時代のもどかしい関係から、
晴れて「恋人」になった真嶋と園木。
同居が始まったことや
空白の三年間に起きたことでモヤモヤしたり
トラブルなんかもあるんだろうなぁと思いつつ、
乗り越えてゆく姿を期待しています。
なお、今作で真嶋と園木を知った人のために
「プロローグ」を入れてくれてはいるのですが、
前日譚「あちらこちらぼくら」を
先に読んでおくことを推奨いたします。
本作の尊みがマシマシになる。
ただ…電子書籍派の人に悲しいお知らせで、
彼らが高校生のときの話である「あちらこちらぼくら」、
いつの間にか電子書籍版の配信がストップされていました。
自分の本棚検索で調べたら出てきたのですが
「この商品は現在販売していません。」となっていました。
つまり過去に購入した人は読めるけど、
新規での購入はできない状態です。