至高の着エロ【BL漫画感想】しっけ『セックスドロップ』レビュー

毎日違う相手とSEX!チン休なし!なヤリチンライフを謳歌中の大学生の黄海は、界隈でも人気のあるオープンゲイ。ある日、トラブルに巻き込まれたところを同じ大学のクローゼットゲイ・黒木鎮に助けられる。強引に連れ込まれた部屋(※匿われただけ)乱れる息(※走っただけ)…ヤることはひとつ!!と黒木に迫る黄海だが、気づけば首輪で繋がれち×こを突っ込まれていた!?だけど案外お尻でのSEXはキモチよくって―…

なんとも色気のあるカバーイラストと「BLアワードBESTエロ部門 第1位」という肩書を持つ、しっけ先生による最高の一冊『セックスドロップ』。

首輪痕や言葉責めなど、少しサディスティックな攻め・黒木と、天真爛漫なチョロかわいいゲイ・黄海にハマること間違いなし!

そして私としては……この作品は「着衣エロ」が好きな方にこそ読んでほしい!!! その理由をまとめました。まずは作品の概要から!

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『セックスドロップ』 作品紹介

作品名

セックスドロップ

作者名

しっけ

出版社

海王社

レーベル

G-Lish comics

あらすじ

毎日違う相手とSEX!チン休なし!なヤリチンライフを謳歌中の大学生の黄海は、界隈でも人気のあるオープンゲイ。ある日、トラブルに巻き込まれたところを同じ大学のクローゼットゲイ・黒木鎮に助けられる。強引に連れ込まれた部屋(※匿われただけ)乱れる息(※走っただけ)…ヤることはひとつ!!と黒木に迫る黄海だが、気づけば首輪で繋がれち×こを突っ込まれていた!?だけど案外お尻でのSEXはキモチよくって―…

『セックスドロップ』 作品の雰囲気

コミカル←|―|―|●|―|―|→シリアス
物語重視←|―|―|―|●|―|→人物重視
台詞重視←|―|―|―|●|―|→表情重視
けんぜん←|―|―|―|―|●|→えちえち
さわやか←|―|●|―|―|―|→じめじめ
現実主義←|―|●|―|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|―|―|●|―|→王道設定
攻の良さ←|―|―|―|●|―|→受の良さ

わたし
わたし

ほぼ毎話セックスする

エロスもありながら、

切ないすれ違いや誤解、

恋愛物語もしっかりと

描かれている良作です!

『セックスドロップ』 攻めキャラ情報

黒木 鎮
#黒髪 #高身長 #細身 #美人 #ピアス #大学生 #クール #寡黙 #面倒見 #慎重派 #隠れゲイ

「隠れゲイの身にもなりやがれ」(10ページ)
「俺 別にお前のこと気持ちよくしてあげようとか思ってないよ」(90ページ)
「俺はお前以外の誰ともヤってないのに」(122ページ)

出典:しっけ『セックスドロップ』(Jパブリッシング、2020年)
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『セックスドロップ』

『セックスドロップ』 受けキャラ情報

黄海 知昭
#金髪 #小柄 #細身 #ピアス #八重歯 #大学生 #ヤリチン #タチ専 #明るい #軽率 #素直 #オープンゲイ

「鎮に会いたかっただけなのに」(68ページ)
「いつか鎮に本当に好きな人ができたら 俺 捨てられちゃうのかな そんなのやだな…」(98ページ)
「大事にしてる! 俺も大事にされてる!」(149ページ)

出典:しっけ『セックスドロップ』(Jパブリッシング、2020年)

『セックスドロップ』 攻めと受けの比較

年齢:攻=受
身長:攻>受
体格:攻=受
階級:攻=受
立場:攻≧受

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しっけ
『セックスドロップ』

『セックスドロップ』 受賞歴

「BLアワード」

「BLアワード2021」エロ部門 第1位

「このBLがやばい!

「このBLがやばい!2021年度版」 第24位

『セックスドロップ』 おすすめポイント

なんて素晴らしき着エロ!!!! 
恋人になるまでずっと着エロなんですよ。
二人の心の距離に応じて、着用している服の枚数が変わるんです。
こういう演出、好きだなぁ。
どんな風に変わっていったのか、最初のセックスから最後のセックスまでの服装を見ていきますね。

まず1回目のセックス(39~42ページ)では、黄海は「首輪+白ブルゾン+ラグラン」で黒木は「セーター+ボクサーショーツ」の姿。ほぼ初対面でのエッチです。
互いに好きでもないけど嫌いでもないといった具合のころ。

2回目のセックス(73~79ページ)になると黄海が「首輪+セーター着用」で黒木は「Tシャツ+ボクサーショーツ」。
少し距離が縮まり、薄着になっています。

3回目のセックス(86ページ)は黄海が「スウェット+インナー+パンツ+下着」で黒木も「ロングカーデ+シャツ+パンツ+下着」とかなり厚着。ここは、黄海からセフレになることを提案されて苛立った黒木が半ば強引に行為に及んでいます。
二人の間に分厚い壁があって、ゆえに何枚もの洋服が重なっています。

4回目のセックス(92~103ページ)は黄海がTシャツのみ、黒木もTシャツ+ボクサーショーツの2点と軽装になります。
3回目のときにあった隔たりが解消されつつある。尊い。

そして5回目のセックス(137~142ページ)では……ふたりとも裸。恋人同士になってから初めてのセックスです。ちなみに、136ページで黄海が「コミュニケーション深めたら気持ち良さが倍増するってやつ!?」と発言している同じコマで、黒木が何気なく初めて上半身裸になってます。この1コマこそ分岐点って感じで好き。

作中の季節も冬~春にかけてで、徐々に薄着になってゆくのも二人の関係性の雪解けを表しているようで最高です。そして黄海が冬の間、白いブルゾンをヘビロテしているのも大学生っぽいというか、生活感あるのがいい。

たぶん首輪と黒木の言葉責めに萌えの焦点が合いやすい作品だと思うんですが、個人的には着エロの部分を推していきたいです。

脱いでるよりエロく見える、チラリズムの極み・着エロ。それを巧みに活かした一冊。

表紙も良い着エロです。ここでは小物づかいも素敵。黒木の首元のホクロとか、黄海の首元の痣とか。
オビの下に首輪があったり、裏返したらだいしゅきホールドしてたり。こういう仕掛けのある表紙大好き。

私は最初に電子で購入したのですが、紙ならではの楽しみ方を活かしたデザインだったので、普段電子書籍派の方も、紙の本での購入も検討して良いと思います。

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しっけ
『セックスドロップ』

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