BL漫画の修正、電子書籍と紙の本ではどうして違うの?

いつも紙で読んでいるのですが、この前はじめて電子書籍でBL漫画を買いました。
エロの修正が強すぎて、真っ白で何が起きているか分からない状態でした。
どうして電子書籍だとこうなってしまうんですか?
紙の本を買わせるための商売のやり方だとしたら酷すぎます!

結論から言うと、電子書籍のほうが規制が厳しいからです。
出版社側が紙の本を買わせるために嫌がらせで行っているわけではありません

では、なぜ電子書籍の規制が厳しいのかを説明していきます。

電子書籍の規制が厳しい理由

どうして電子書籍は規制が厳しいんですか?

なぜ電子書籍は規制が厳しいかというと、Appleが関わってきます。
iPhoneユーザーに身近な存在ですね。

Androidユーザー向けに、最初に軽く説明しておきます。
アプリをインストールするとき、App Storeを経由して入手します(Androidで言うPlayストア)。

App Storeで配信するアプリは、米国基準で審査されます。
ポルノ規制の厳しい米国では、修正が薄いと配信NGとなります。そのため、BLに限らず、TLや男性向けアダルトなど、ポルノに関わるものはApp Storeに出ることはありません。

App Storeが厳しいってことは、Androidなら修正なしで読めますか?

残念ながら、そうではありません

Androidのアプリのほうが、ポルノに関する規制は若干ゆるめなのは確かです。
それでも基本的に同じ内容しか入れていません

別の内容にするメリットに比べて、リスクとコストが高すぎるのです。
端末によって修正具合の違うものを作る場合、エラーや開発費の増加につながります。また、お客様からのクレームにも直結します。そのため、AndroidであってもApp Storeの基準に合わせてあることが多いです。

修正が多くてもいいから電子書籍にしたいと思って
電子書籍アプリを入れたら、
BL・TL・アダルト作品はブラウザ版をご利用ください
って出てきました。これはどういう意味ですか?

アプリではなくて、SafariChromeなどを使ってWEBサイトから見てください、という意味です。
ブラウザ版であれば、App Storeの審査は必要ないため規制が緩和されます。

審査がないってことは、ブラウザ版なら紙の本と同じ修正で見られますか?

これに関しては電子書籍の配信ストアとレーベルによるので、必ずしも紙の本と同じではありません。

詳しくは以下の記事で触れています。

電子書籍ストアは、実店舗の書店と比べて「軽い気持ち」でBLコーナーを眺められます。
これが電子書籍のメリットの一つでもあるのですが、子供でも興味本位で覗けてしまうことを意味します。

実店舗のBLコーナーは、長時間じーっと見るとなるとハードルが高いですよね。周囲の目が気になるのではないでしょうか。思春期の子であればなおさらです。さらに、書店では立ち読み防止としてビニールのカバー(シュリンク)がかけられていることがほとんどで、表紙しか堪能できません。

電子書籍ストアのBLコーナーは、スマートフォンやタブレットさえあれば、じっくりと表紙を眺めることが可能。さらには試し読みで追加のエロに到達できてしまいます。決済できなくても、試し読みは誰でもできるからです。子供のみならず、海外の方もアクセスの対象。どこで国際的なトラブルとなるか分かりません。今は対策しているレーベルも多く、試し読みではエロは完全カットになっている作品が増えました。

これらのリスクを踏まえて、ギリギリアウトかセーフかを見極めながら配信してくれています。配信し続けてくれる電子書籍ストア、ありがたいですね。

紙の本の規制が電子より緩い理由

反対に、なぜ紙の本は修正が薄くても大丈夫なんですか?

日本国内で、日本の法律・検閲のもと、日本の流通ルールに従って販売しているからです。

海外にも日本人用マーケットがあり、輸入された日本の漫画や小説が売られていることはあります。とはいえ数はかなり限られています。人気作以外は、発注をかけないと入ってきません。人気作であっても、書店員が「この国でこの表紙はマズいな」と思ったらバックヤードにしまっておくことができます。

実店舗の書店は各エリアのスタッフが判断できるのに対し、電子書籍は拠点が一つなのに見られるエリアが膨大です。それこそ「日本が汚らわしい国だと思われるじゃないのッ!」という面倒臭い真面目な人に目をつけられて炎上させられると大変です。

紙の本の場合は、その本に心から興味がある人以外は近寄りにくい傾向にあります。修正が薄くても「破廉恥!」と抗議する人よりも「やったぜ」と喜ぶ日本人が圧倒的に多い。そういった背景から、紙の本は修正が薄めになっています。そのほうが読者も嬉しいと出版社も分かっているので、なるべく期待に応えたいのです。

とはいえ日本でも規制が強化されつつあり、紙の本でも真っ白修正になるかもしれない状況です。このあたりはじわじわと変わってきているので、今後どうなってゆくのか気になるところ。

まとめ

結局どういうことですか?

  • 電子書籍アプリのほうが修正濃いめなのは、App Storeのガイドラインが原因
  • ブラウザでも紙より修正が濃いめなのは、海外からもアクセスできるから
  • 紙の本修正が薄めなのは、日本国内で日本のルールに従って流通しているため
  • 規制は日に日に厳しくなっており、紙の本も白抜きになるかも……

今回の記事は以上です! 最後までご覧いただきありがとうございました。

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