2週間だけの初恋【BL漫画感想】風緒『2ウィーク・サマー・シークレット』レビュー

本日のオススメ
風緒「2ウィーク・サマー・シークレット」
(花音コミックス/芳文社/2020年)

あらすじ

ホームステイ先で不良っぽい文斗と同室になってしまった内気な樹。英語ができない彼を恐る恐るフォローしていると、文斗は実は人懐っこいと知り、すぐに打ち解けた。学校でもあっという間に馴染む文斗に、樹は「彼は別に俺じゃなくても───」と満たされなさが芽生えていく。文斗と自分の差に沈んでいたら、深夜に帰宅した火照った身体の文斗にキスをされ…!?

【攻】
不器用お坊ちゃん
×
いじらしヤンキー
【受】

内気でおっとり気質な大学生・(攻め)
フレンドリーで垢抜けた大学生・文斗(受け)
とあるミスにより
同じ家でホームステイすることになり
…というところから
始まるストーリーです。

オススメしたい人は…

  • 「黒髪のおっとり坊ちゃん攻め」が好きな人
  • 「金髪のいじらしいヤンキー受け」が好きな人
  • 「同居」「一夜限りの関係」に萌える人
  • 「ホームステイもの」を求めている人

当てはまったけれど、
まだ買うか迷っている……。
そんな貴方のために、
もう少し詳しく
ご紹介していきますね!

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「2ウィーク・サマー・シークレット」 あらすじ

ホームステイ先で
不良っぽい文斗
同室になってしまった
内気な樹

英語ができない彼を
恐る恐るフォローしていると、
文斗は実は人懐っこいと知り、
すぐに打ち解けた。

学校でもあっという間に馴染む文斗に、
樹は「彼は別に俺じゃなくても───
と満たされなさが芽生えていく。

文斗と自分の差に沈んでいたら、
深夜に帰宅した
火照った身体の文斗にキスをされ…!?

同時収録作

「コーヒーが冷めない距離の僕ら」
(就活生のもだもだ片想いラブ)

「2ウィーク・サマー・シークレット」 作品の雰囲気

作品の傾向

コミカル←|―|―|●|―|―|→シリアス
さわやか←|―|―|●|―|―|→じめじめ
物語重視←|―|―|●|―|―|→人物重視
台詞重視←|―|―|●|―|―|→表情重視
けんぜん←|―|―|●|―|―|→えちえち
現実主義←|―|●|―|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|―|―|●|―|→王道設定
攻の良さ←|―|―|―|●|―|→受の良さ

ヘヴィー度チェック

身体虐待……………………………なし
精神虐待……………………………なし
自傷行為……………………………なし
流血表現……………………………なし
内臓描写……………………………なし
近親相姦……………………………なし
モブ強姦……………………………あり
(合意ですが幼少期/話のみ/描写はありません)
主役の死……………………………なし

エロ修正

トーン+ふち白ぼかし
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風緒
『2ウィーク・サマー・シークレット』

「2ウィーク・サマー・シークレット」 攻め×受け情報まとめ

攻め:綾藤 樹(あやとう・いつき)

#黒髪 #長身 #細身 #大学生 #おっとり #真面目 #口下手 #やさしい #ノンケ

最初文斗くんのことを 俺にできないことが簡単にできる「普通」の人だって羨ましく思った 本当は普通なんてどこにもないのかもしれない みんなそれぞれ違うものを欲しがってるだけなんだ

引用元:風緒『2ウィーク・サマー・シークレット』52-53ページ、芳文社、2020年

誰でもいいなら ──俺にして あの人たちと行かないで

引用元:風緒『2ウィーク・サマー・シークレット』80ページ、芳文社、2020年

受け:五木 文斗(いつき・あやと)

#金髪 #中背 #細身 #大学生 #やんちゃ #フレンドリー #男前 #行動力 #衝動的 #ゲイ

──本っっっ当に 本当にごめん! ゲイの男にキスされるとか 普通に気持ち悪いだろ

引用元:風緒『2ウィーク・サマー・シークレット』36-37ページ、芳文社、2020年

大丈夫 俺 ちゃんと気持ちいいから お前も好きに動いて ちゃんときもちくなれよ

引用元:風緒『2ウィーク・サマー・シークレット』90ページ、芳文社、2020年

攻めと受けの日常会話

いただき

ますっ

お前

うまそーに

食うなあ

そして

ひとくちがデカい

ほーお?

ホラ

ソース飛んでるぞ

引用元:風緒『2ウィーク・サマー・シークレット』17ページ、芳文社、2020年

攻めと受けの甘い会話

それは… 

そのっ 

俺この先も 

文斗くんと一緒に 

いてもいいって 

ことだよね!? 

だ 

だから 

そー言ってんじゃん

引用元:風緒『2ウィーク・サマー・シークレット』123-124ページ、芳文社、2020年

攻めと受けのH会話

お前が

平気なら

──挿れて…

…?

…ホラ

俺も

勃ってる

…ていうか割と

我慢限界だから

引用元:風緒『2ウィーク・サマー・シークレット』87-88ページ、芳文社、2020年

攻めと受けの比較

年齢:攻め = 受け
身長:攻め > 受け
体格:攻め = 受け
立場:攻め = 受け
階級:攻め > 受け

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風緒
『2ウィーク・サマー・シークレット』

「2ウィーク・サマー・シークレット」 3つのおすすめポイント

おすすめポイント1:名前が運命的

 攻めの名前は「綾藤 樹(AYATO ITSUKI)」、受けの名前は「五木 文斗(ITSUKI AYATO)」だったので、同一人物と勘違いされてダブルブッキング。そこから同居生活が始まります。始まりから運命的でいいですね。
 名前に共通点のあるふたりが、見た目も性格も育った環境も何ひとつ共通するものがない、というのも注目ポイント。樹は帰国子女で東京育ちの黒髪おっとり坊ちゃん。文斗は田舎生まれ港町育ちのマイルドヤンキー。そんな彼らが恋愛抜きで仲良くなる過程も微笑ましいのです。

おすすめポイント2:「普通」を考える

 おっとりしていて真面目な樹(攻め)は「空気読めない」と避けられがち。そんなことを繰り返すうち、「普通に」みんなと馴染みたいと考えるようになります。一方の文斗(受け)は、ゲイであることを自覚してから「普通に」なりたいと望んでいました。ふたりは留学に希望を託してやってきますが、「普通」はどこにもないと学び、日本へと帰ります。「みんな」と十把一絡げにするのではなく、一人一人をちゃんと見ることの大切さを伝えてくれる物語ですね。

おすすめポイント3:海外の大学生日本人ふたり

 ホームステイものや海外ものって、日本人と外国人の組み合わせになっていることが多いですよね。それはそれで大好きなんですが、本作は「ホームステイ先で出会った日本人ふたり」というシチュエーションを活かした描写が魅力的です。最初は英語の話せる樹(攻め)と行動をしたがる文斗(受け)が、やがて一人で外国人と話すようになり、寂しく感じるシーン(27〜29ページ)。帰国しても連絡が取り合えるか分からない関係性(119-121ページ)。とくに後者は「同じ日本なのに」という状況が切なさに拍車をかけています。

期間限定の関係・切ないBL好きな人におすすめ!

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風緒
『2ウィーク・サマー・シークレット』

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