SはMを見抜く【BLマンガ感想】渡辺馨『恋するサディスティックサービス』レビュー

Sを演じているバンド男子に
最高の快楽を!

ファンの女の子をSっ気たっぷりな演出で楽しませているヴォーカルのすばる。
プライベートでもM女ホイホイと揶揄されSだと思われているのだが、実は生粋のドM…。
自分がされたいことをしていたらいつの間にやらSキャラが板についてしまった。
もう自分の性癖が満たされることはないだろうと諦めていたすばるだが、ライブの打ち上げで出会ったバーテンダーにMを見抜かれてしまい――。

今回紹介するのは渡辺馨先生の『恋するサディスティックサービス』です。カバーイラストから顔がいい! 色気といい表情といい惹かれますね〜。

実はMであることを隠しながらSとして生活しているバンドマン「すばる」をSのバーテンダーが見抜いて調教するというストーリー。あらすじだけでもワクワクするやつ〜! 

無理矢理調教するのではなく、「いじめられたいけど相手がいないな〜」ってなっている子を「されたいんじゃないですか?」と誘導尋問するタイプのSです。まさに「サディスティックサービス」な攻め。

そんな本作の第1話目、そして単行本の発売日予想などをまとめました。

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『恋するサディスティックサービス』 作品情報(作者/レーベル/発売日など)

タイトル恋するサディスティックサービス
連載状況連載中(〜1話)
作者渡辺馨
レーベルTulle
出版社ブライト出版
発売日2021年9月25日
攻め色気たっぷりな夜の男
受けSを演じているバンド男子

『恋するサディスティックサービス』 作品の雰囲気(ヘヴィー度チェッカーつき)

コミカル←|―|―|●|―|―|→シリアス
さわやか←|―|―|●|―|―|→じめじめ
物語重視←|―|―|―|●|―|→人物重視
台詞重視←|―|―|―|●|―|→表情重視
けんぜん←|―|―|●|―|―|→えちえち
現実主義←|●|―|―|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|―|―|●|―|→王道設定
攻の良さ←|―|―|●|―|―|→受の良さ

ヘヴィー度チェッカー

身体虐待……………………………あり
精神虐待……………………………なし
自傷行為……………………………なし
流血表現……………………………なし
内臓描写……………………………なし
近親相姦……………………………なし
モブ強姦……………………………なし
主役の死……………………………なし

『恋するサディスティックサービス』 登場人物紹介(攻め/受けキャラクター設定)

作中の言葉などを引用しながら紹介していきます。
未読の方でネタバレを完全回避したい方はご注意ください!

攻め:石川龍之介

#黒髪 #長身 #細身 #眼鏡 #バーテンダー #制服 #紳士 #サディスト #敬語

お客さん Mでしょう …虐めてあげましょうか

引用元:渡辺馨『恋するサディスティックサービス』第1話20ページ、ブライト出版、2021年

受け:すばる

#金髪 #中背 #細身 #美人 #バンドマン #俺様 #強気 #ナルシスト #隠れM 

あ〜もうSのふりしたくねぇ〜!! 俺が! いじめられてえっつーの!!

引用元:渡辺馨『恋するサディスティックサービス』第1話15ページ、ブライト出版、2021年

『恋するサディスティックサービス』 あらすじ(ストーリー)

あらすじではありますが、最初の引用文よりも詳しい内容が書かれています。
未読の方でネタバレを完全回避したい方はご注意ください!

でも俺
多分
Mだと思うん
だよなあ

引用元:渡辺馨『恋するサディスティックサービス』第1話6ページ、ブライト出版、2021年

バンドでボーカルとして活動中のすばる
寄ってくるファンや女性は
少しマゾヒスト気質のある子が多い。

それに応えるようにサディストを演じるが、
心では「されたい」ほうだと気づいていた。

自分の願望を相手に反映しながら
「このまま一生を終えるのかな」
と虚しさを覚える。

ある日、ライブ終わりの打ち上げで
メンバーに誘われてバーへと訪れた。

カウンターにいるバーテンダー
やたら目が合い
気になっていたが、
女性客から声をかけられてしまう。

案の定、女性客はM気質。
期待に応えるように
意地悪な言動をしたあと、
放置してトイレへと向かう。

あ〜もうSのふりしたくねぇ〜!!
そう思いながらため息をついていると、
背後からバーテンダーに声をかけられた。

女性客とのやりとりを見ていたようで
核心をつくような質問をしてくる。

ああいうのはされたいなって思って
 してるんですか?

誘われるがままに個室へ移動すると
バーテンダーの行為はエスカレートしていき──

続 き は 本 編 で ♡

本編はこちら!

渡辺馨『恋するサディスティックサービス』

『恋するサディスティックサービス』 単行本情報

『恋するサディスティックサービス』 感想レビュー

具体的に「ここが良かった!」とページ数やセリフなどを挙げています。
未読の方でネタバレを完全回避したい方はご注意ください!

これは良いSM!

無理矢理・凌辱系のSMではなくて
「Mですね? いじめますよ? いいですね? いいって言ってくれないといじめられませんよ?」
ってタイプのやつです。

第1話はドミナントとサブミッシブな関係。肉体的な嗜虐性は無く、精神的な支配を主軸に置いた会話が見応えありですね。寸止めなので射精管理の要素も少し。
たぶん第2話以降にSM要素を色々と盛り込んでくれるんじゃないでしょうか。伏線として「首絞め」「スパンキング」「ちんこ踏む」を「されたい」と願っています(7ページ)。龍之介(攻め)は尋問するように相手の願望をかなえていくサディストなので、そのうちやってくれると信じています。

最後に登場する龍之介の連絡先IDが「Ryu.mond」。名刺の柄が月(ドイツ語で “mond”)なのと合わせているのオシャレすぎ! キザだけどハマってるんですよね。なんせ顔がいい。
すばる(受け)の見せる二面性ある表情(女性の前でのSな顔/龍之介の前でのMな顔)も良きです。ギャップがあって最高。

いじめられたいMっ子をトロトロにするサディストが見たい方、オシャレな雰囲気のBL漫画が読みたい方には、ぜひ読んでほしいです。絵も美しくてうっとりしますよ〜。

本編はこちら!

渡辺馨『恋するサディスティックサービス』