喰うか 喰われるか!!
二つに一つの超絶極道兄弟喧嘩
関西一の巨大ヤクザ組織・布袋組。四代目組長の金子千万億は、半年後に双子の息子・琳と塁のどちらかを後継者に指名すると宣言。琳派と塁派に組は二分され、大混乱に陥る。組の分裂を危惧した二人の保育役・古庄はいずれかを”消す”ことを画策。その選択を三下の塩田に託したーー。喰うか! 喰われるか!! 二つに一つの超絶極道兄弟喧嘩!!
今回紹介するのは岡田淳司先生の『双生遊戯』です。ヤングマガジンで連載中の作品で、第1話がTwitterでかなりバズっていましたね。
単行本が発売され、まとめて読める今!あらためてオススメさせてください。
麗しき双子の仁義なきガチバトル、必見です。
そして当サイト「本日のボーイズラブ」ですからね。
もちろんその部分も触れていきますよ〜。
『双生遊戯』 作品情報(作者/レーベル/発売日など)
タイトル | 双生遊戯 |
連載状況 | 連載中 (ヤングマガジン) |
作者 | 岡田淳司 |
レーベル | ヤンマガKCスペシャル |
出版社 | 講談社 |
発売日 | 2021年10月6日 |
岡田淳司(おかだ・あつし)
デビューコミックスは 『NYANKEES』(少年エース/KADOKAWA)。全6巻で完結後、「ヤングマガジン」にて本作『双生遊戯』の連載を開始。
岡田淳司『双生遊戯』 作品の雰囲気
コミカル←|―|―|●|―|―|→シリアス
さわやか←|―|―|●|―|―|→じめじめ
物語重視←|―|―|―|●|―|→人物重視
台詞重視←|―|―|●|―|―|→表情重視
けんぜん←|―|●|―|―|―|→えちえち
現実主義←|―|●|―|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|●|―|―|―|→王道設定
ヘヴィー度チェッカー
身体虐待……………………………あり
精神虐待……………………………なし
自傷行為……………………………なし
流血表現……………………………あり
内臓描写……………………………なし
近親相姦……………………………あり
モブ強姦……………………………なし
主役の死……………………………なし
岡田淳司『双生遊戯』 キャラクター紹介
金子琳(かねこ・りん)
#黒髪 #双子兄 #黒桜組 #伝統墨守 #敬語 #神経質 #礼儀正しい #妻5人
二つずつある臓器は一つ無くなっても機能するらしいですよ
引用元:岡田 淳司『双生遊戯』1巻41ページ、講談社、2021年
塁はしなびた左金玉 無くなっても問題ないです
思想に殉じられないのなら散るべきです
引用元:岡田 淳司『双生遊戯』1巻170ページ、講談社、2021年
金子塁(かねこ・るい)
#白髪 #双子弟 #白丹組 #鼎新革故 #関西弁 #開放的 #時間にルーズ #独身
なんで「組長」が「オヤジ」やねん!
引用元:岡田 淳司『双生遊戯』1巻16ページ、講談社、2021年
「オジキ」とか「アニキ」とか…ほんまきしょいねん!
前衛的で挑戦的なことは美しい
引用元:岡田 淳司『双生遊戯』1巻130ページ、講談社、2021年
その他の人物
金子千万億:琳と塁の父。布袋組の現組長。
古庄:琳と塁の保育役。幼いころから面倒を見て来たため情がある。絵がヘタウマ。
塩田:最近布袋組に入った若手。
白丹組
一色:アパレルブランド「LUISAN」デザイナー。モード系グラサン。
アントン二宮:地下格闘技「泪」担当。ガチムチメガネ。
三郎橋:MCバトル「 KOL」担当。おしゃれおじいちゃん。
しおん:メンズエステ「ルイ・トゥール」担当。黒ギャル。
五味:パチスロ配信者。刈り上げドレッド。
六反:サブカル系のシノギ担当。絵が上手。
岡田淳司『双生遊戯』 あらすじ
どちらを
引用元:岡田 淳司『双生遊戯』1巻94ページ、講談社、2021年
殺すのか
選ぶ…?
俺が…?
関西一の巨大ヤクザ組織・布袋組。
有力な後継者は2人いる。
現組長の息子が双子だからだ。
伝統を重んじる兄・琳。
改革を目指す弟・塁。
琳が組長を務める「黒桜組」は
伝統的なシノギで着実に利益を生み出すが
とくに目新しいことはない。
塁が組長を務める「白丹組」は
今までにないシノギを立ち上げる一方
利益を生み出すまでに時間がかかる。
そのどちらに襲名させるかは、
半年後に決めると
定例会で宣言された。
二次三次の幹部だけでも
数十人を超える組員たちは、
琳派と塁派に二分化している。
どちらが指名されても
混乱が起こることは確かだ。
組の分裂を危惧した組長は
2人のうちいずれかを
“消す”ことを
保育役・古庄に相談する。
しかし幼いころから
成長を見守っていた古庄が
選べるはずもない。
そこで、最近入ったばかりの
三下組員・塩田に
選択を委ねることにした。
戸惑う塩田の元へ
やって来たのは塁だった。
塁は
「黒桜組が覚醒剤を
シノギにしている」
という情報を掴んだのだと言う。
布袋組の御法度は
薬物を扱うこと。
もし情報が本当なら、
塩田はどちらかを選ぶ必要はなくなる。
探りを入れるため、
塩田は琳のいる黒桜組へと
足を運ぶ。
すると、琳から
まさかの言葉を
聞くことになり──!?
続 き は コ ミ ッ ク ス で!!
『双生遊戯』 感想レビュー(ネタバレあり)
おもしろい!
Twitterでバズった1話だけ読んだ方からすると「BLで奇をてらった出オチ漫画」っぽく見えてしまっていたかもしれません。
というのも、その第1話のクライマックスで双子がディープキスするからです。しかも大ゴマ使って。
第2話はキスをしたまま喧嘩するという撲り愛大好きマンへのご褒美もあって、「つかみはOK」すぎたんですよね。ま〜続きが気になる気になる。
ではその後(第3話以降)はどうなのかってことなんですが、
話が進むほどに青年漫画としてのおもしろさが増すタイプの作品でした。
エンジンがかかるのは第3話から。ここで影なる主人公・塩田の役目が初めて明かされます。
双子のうち、どっちを消すかを決める。
このミッションが物語の主軸となってくるのが第3話なんです。
逆に言うとBLファンにおいしいのは2話までですね。
麗しい双子の絡みは第2話以降はありません。でも漫画としておもしろいので全然アリ。
何がおもしろいって、登場人物が全部ヤベー奴なのに二重スパイ状態になった塩田です。
塩田は名前通り薄いキャラなんですが、他はみんなクセが強い。
息子の頬を舐めると思考が読めるペロペロパパ・千満夫組長。
保育役の古庄は一見まともに見えて非情と愛情に揺れる男。
白丹組の幹部たちも見た目からパンチ効いてます。
まだ瓢箪組に入って間もない塩田は、自分の身を守るために塁には塁派(カイカ)、琳には琳派(ツムギ)と伝え二重スパイに。
薬物を扱っているのは果たしてどちらの組なのか、誰かの陰謀なのか、黒桜組の幹部はどんな人物がいるのか……。気になる情報を残しつつ第1巻は終了。
最終的には伝統墨守な琳と鼎新革故な塁が二人で一つになって温故知新になる、みたいな話になってゆくのでしょうか。闇BL好きとしては消されたほうを後追いしてほしい(ヤンマガの読者層に一切刺さらないやつ)。六反さん、2人の二次創作よろしくです。塁のフォロワーに売れる。
長文でいろいろ言ってきましたが、何を言いたいかっていうと第2巻以降も目が離せませんということです! まずは1巻、読んでみてください。