タイトル | 俺たちは運命力が足りない |
作者 | 藤峰式 |
巻数 | 1巻 |
連載状況 | 1巻完結 |
レーベル | シャルルコミックス |
出版社 | メディアソフト |
紙の本発売日 | 2021年12月3日 |
電子書籍発売日 | 2021年11月25日〜 |
6人兄弟の長男・深草利勇はΩで、事故で他界した両親の代わりに家族の暮らしを支えている。そんな利勇の前にエリートリーマンα・晴海丈が現れた。本能的に惹かれ合った二人はさっそく番になるため行為に及ぶが、どうしてもチ◯ポが挿入らない! しかも「番になれない場合、2人とも死んでしまう」と予言されてしまって──!?
あらすじ
本作はオメガバース作品です。
オメガバースについての解説は「BL・オタク用語辞典」をご覧ください。
6人兄弟の長男・深草利勇はオメガで、事故で他界した両親の代わりに
家族の暮らしを支えている。
もっと楽に生活できたら…
そんな風に考えていた利勇は、
とあるサイトを発見する。
「運命の番を見つければ
人生が変わる」
「こんな条件が揃った日には
運命の番に会える」
怪しい文章に疑心暗鬼だったものの、
なんと「条件」が揃った日、
利勇の前に運命の番が現れる。
エリート会社員のアルファ・晴海丈だ。
本能的に惹かれ合った二人は
さっそく番になるため行為に及ぶが、
どうしてもチ○ポが挿入らない!
そして例のサイトには
「番になれない場合、
2人とも死んでしまう」
と書いてあって――!?
登場人物紹介(攻めキャラクター)
攻め:晴海丈(はるみ・じょう)
大手企業に勤めるエリートサラリーマン。性別は男性α。
#黒髪 #長身 #細身 #アルファ #一人っ子 #会社員 #スーツ #エリート #男前 #過去にトラウマ
弁当箱を返しに
引用元:藤峰式『俺たちは運命力が足りない』81ページ、メディアソフト、2021年
……というのは建前で 少しでも利勇の顔が見たかったんだ
利勇の全てを尊敬しているし愛おしいと思ってる
引用元:藤峰式『俺たちは運命力が足りない』157ページ、メディアソフト、2021年
す…すまない 俺は今 とんでもなく恥ずかしいことを言ったんじゃ……
登場人物紹介(受けキャラクター)
受け:深草利勇(ふかくさ・りゆう)
6人兄弟の長男。両親が他界しており、一家の大黒柱。性別は男性Ω。
#茶髪 #中背 #細身 #22歳 #オメガ #パン屋 #6人兄弟 #長男 #健気 #不憫 #努力家
この部屋…
引用元:藤峰式『俺たちは運命力が足りない』50ページ、メディアソフト、2021年
丈さんの匂いがいっぱいで 頭くらくらする…
…そういうのズルいですよ
引用元:藤峰式『俺たちは運命力が足りない』223ページ、メディアソフト、2021年
大好きに決まってるじゃないですか
作品の雰囲気
コミカル←|―|―|●|―|―|→シリアス
さわやか←|―|―|●|―|―|→じめじめ
物語重視←|―|―|●|―|―|→人物重視
台詞重視←|―|●|―|―|―|→表情重視
けんぜん←|―|―|●|―|―|→えちえち
現実主義←|―|―|―|―|●|→非現実的
特殊設定←|―|●|―|―|―|→王道設定
攻の良さ←|―|―|●|―|―|→受の良さ
エリートなアルファと健気で不憫なオメガのCPは王道。一方で、運命の番なのに入らなかったり、その原因を作り出した人物(カバー裏参照)が特殊なので若干特殊寄りにしました。
怖いものチェック
身体虐待……………………………なし
精神虐待……………………………あり
自傷行為……………………………なし
流血表現……………………………あり
内臓描写……………………………なし
近親相姦……………………………なし
モブ強姦……………………………なし
主役の死……………………………なし
リバ表現……………………………なし
事故で亡くした親友の配偶者から、暴言を吐かれるシーンがあります。
見どころと感想
これまでの藤峰式先生らしい部分と、新しい部分とが合わさった1冊でした。
お話のテンポの良さや、掛け合い・モノローグの面白さなどの”らしさ”と、設定の新しさ。
過去のオメガバースは『有休オメガ』といい『番手当って出ますか?』といい、オメガであることを逆手にとる、腹黒さがあるキャラが主人公。今回の子・利勇は、わりとオーソドックスなタイプです。オメガなので正社員になれず、不憫な思いをしながらも健気に一生懸命生きている。
対するアルファ・丈も、スパダリ年上エリートと分かりやすいキャラクター。強引な部分はなく、むしろ奥手なところがある人物です。メインの2人のキャラ設定が王道なぶん、ストーリーに捻りが効いています。
「運命の番」で、出会った瞬間から発情しホテルに直行するも、痛すぎてチ★ポが入りません。特別巨根というわけでもないのに、身体が拒んでしまう。その上、WEBサイトから「運命の番と結ばれないと死ぬ」と言われ、占い師からも「死相が出ている」と告げられる災難。さらには身内にも不幸が及び、焦った利勇は無理矢理にでも入れようとするが、叶わず。原因は「運命力」にあるようで、2人は運命力とは何かを探ろうと四苦八苦します(「運命力とは何か」の答えはコミックスで♪)
こんな風に、ちょっとオカルトチックな設定が含まれています。オメガバース不慣れで読むと、設定と要素が多くて混乱するかもしれません。逆に言えば、変わり種のオメガバースものに触れたい人にオススメです。
表題作のほか、「おじさま、未体験ゾーン」が収録されています。『熟れおじ』アンソロからの一編ですね。ストーリーは、口説き口説かれ、いざというときに両方タチだったことが分かり…という王道。ビジュアルが良いので、おじさんBLが好きな人はそちら目当てで購入してもいい! 目元とか雰囲気がちゃんとおじさんで良きでした。