棚から牡丹餅なBL。
予期せぬ場所から摂取できたBL。
ボーイズラブ大好きな私ですが、BLレーベルから出ていない作品も読んでいます。
なんとなく読み進めて
「ん……?」と違和感を覚え、
「いやいやBLの読みすぎでそう見えてしまうだけだ。二人は友達〜」と考え直し、
「やっぱりそうだった!」と歓喜した作品をまとめました。
今回の特集では、作中でガッツリと恋愛/絡みがある作品に絞っています。私の勘違いや妄想ではなく公式でBLなので、棚ぼたラッキー度が高かった…!
ちなみに、ミステリとかサスペンスに多い展開でもあるんです。実はゲイで恋人同士だったので協力関係にあったとか、片想いしていたので守ろうとしたとか。読者の固定観念を利用したトリックですね。
つまり……ネタバレになっている作品もあるので、ご了承ください。
「BL要素あるって分かったから読むわ」と思っていただける方のための特集です。
では、さっそく紹介していきますね!
峰浪りょう『少年のアビス』
BL展開が待っているのは、わりと巻数が増えてからです。
最初のうちは、鬱屈としたヒューマンドラマをひたすら読むことになります。メンタル弱ってるときに読んじゃダメなやつ。田舎町で、周囲に縛られながら生きる若者たちの重苦しいストーリー。序盤から登場していた人物が、実はAに惚れていたという展開。
「こんな行動、絶対こいつAのこと好きだろ! ……いや、でも私の妄想なんだろうな」
と思っていた人物が告白する。勘違いでも妄想でもなく、ただの伏線でした。喜び。
病み系BLが好きな人はぜひ読んでみてください。そこまで至るには結構濃密なヘテロ恋愛があるのですが、全部読んでこそエモいです。複雑な関係性や事情を思うと切ねえ〜ってなります。
なおいまい『ゆりでなる♡えすぽわーる』
「百合と薔薇は相性が良い」って昔から言いますからね!(いま作った言葉です)
基本的には百合漫画なので、ガールズラブが繰り広げられます。百合好きな女の子・心が、町で見かけた女性2人組で妄想。その後、視点が変わって実際の関係が描かれる。答え合わせ的な楽しみもありますし、読者の解釈違いを補ってもくれる上手い構成なんですよ。こういうのBLでもやってほしい。同じ組み合わせで全然違う設定が見られるのおいしい。
じゃあどこにBL要素が? ってことなんですが、人間関係図が【主人公→心/許嫁(男)←許嫁を好きな男】なんです。主人公も許嫁を好きな男も、「近くにいるだけで良かったのに」の感情を持て余しています。わりと序盤に出てくるので、まずは1巻を読んでみてください。
櫛木理宇『死んでもいい』
当サイト基本的に漫画と映画の紹介なんですが、たまには小説も。
短編集のうちの1つがBLというか、共依存ですね。普段BL読んでいる人にとっては「共依存系病みBL」で、普段読まない人は「共依存」で止まるくらいの微妙なライン。余韻を残す書き方なのもあって、読み手の受け取り方次第です。ミステリ系小説ではありますが、真相が明確になってスカッとするものではなく、人間の業の深さとか不可思議な関係性を描いたものです。
わりと短めな短編小説なので、私の紹介文を読むよりも実際に読んでしまったほうが良いかもしれません。BLと思えばBL、共依存と思えば共依存。読み終えたら、この意味が分かるはず!
岡田淳司『双生遊戯』
当サイトで何遍も紹介しているんで、「またかよ」と思う人もいらっしゃるかも……すみません。
双子兄弟の仁義なき戦いです。濃厚なディープキスに殴り愛、絵面だけ見ればBL。青年誌なのでBLばかりというわけではないんですけど、普通のストーリーも面白いのでぜひ!
ペドロ・アルモドバル『ペイン・アンド・グローリー』
イケオジBLが好きな人は絶対見るべきですね。池玲文先生とか、ちょっと西洋の香りがするイケオジBLが好きなら100%オススメです。若かりし日の恋愛もロマンチックな画角とセリフで最高。再会したときの切なくて甘いオジBLも最高。人生の甘苦さを描いた、まさに「ペイン・アンド・グローリー」な物語。ヒューマンドラマなので派手なシーンはありませんが、見ごたえのある一本です。
まとめ
以上、私が発見した棚ぼたBL作品でした! 不意打ちにBLが来ると驚きと喜びが混ざり合って「フヒヒ」しか言えなくなります。発見次第追加していくので、また見にきてくださいね。
本ページの情報は2022年4月時点のものです。
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