宇宙人とSEX【BLマンガ感想】日野雄飛『HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~』レビュー

この記事は…
  • 雑誌「comic marginal」vol.24に掲載されている「HOW TO BREED~宇宙人紳士の愛の手引き~」第1話の感想をまとめたものです。
  • この話は、『HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~』単行本(コミックス版)に収録されています。
  • 人によってはネタバレと感じる部分があるかもしれません。気になる方はご了承の上、読み進めてください。
掲載誌はコレ!

雑誌名comic marginal
巻・号vol.24
出版社双葉社
スポンサーリンク

日野雄飛「HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~」 第1話 あらすじ

登場人物

攻め:シキコスオルガニスモス(繁殖目的で地球に来た宇宙人。姿形を変えられる。紳士的)
受け:小粥佐知也こがゆさちや(映画好きのゲイ。交際経験はゼロ。ブラックバイトで働く健気な男子大学生)
ほか:プリンス・ベンソン(佐知也が特に好きな映画俳優。世界中で有名な人物)

佐知也は映画のパンフレットを手に、感傷に浸っていた。
内容を思い出し涙を浮かべていると、頭上から声をかけられる。
見上げた先にいたのは、パンフレットの表紙を飾る人物・プリンスだった!
突然の出来事で何も言えずにかたまっていると、彼は唇にキスをしてきた。
あまりの情報量に佐知也は気を失ってしまう。

日野雄飛「HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~」(BL漫画)あらすじ

気がつくと、自室にいた佐知也。
覗き込むプリンスと目が合い、飛び起きて事情を聞くと摩訶不思議な説明を受ける。
プリンスの姿をした人物は、本人ではなかった。
彼に変身した地球外生命体のシキコスオルガニスモス(通称・シキ)だと名乗った。
地球へやって来たのは、異種間繁殖が目的らしい。
到底信じられる内容ではなく、夢でも見ているのだろうと考えた。

ところが、シキの話は徐々に現実味を帯びてくる。
鍵や犬に変化したり、記憶を読み取ったり、一瞬で建物を破壊したりと、とても人間業とは思えないことを目にしてしまったからだ。
地球の常識を知らないシキに振り回されながらも、佐知也は興味を持ち始める。

日野雄飛「HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~」(BL漫画)あらすじ

シキは、「感情」を主食とする生命体だと言う。
しかし食べすぎると、相手が気を失ってしまう。

出会ったときにキスをしたのは、佐知也の感情を食べるためだったのだ。
当時、あまりの空腹に食欲を抑えきれなかったシキは歯止めがかけられなかった。
佐知也の感情は他の人間よりもおいしそうに見えたからだ。

シキは改めて、佐知也と異種間繁殖の実験をしたいと申し込む。
疑問が残る佐知也に、シキは説明を重ねる。
シキたち地球外生命体は、「両思い」の感情を交換することで子が産まれる
互いに愛し合い、子どもを作りたいと感じて交わると妊娠するのだ。
また、どう交わったかに関わらず、産むのはシキだと言う。

両思いになれば子供が産まれる。
そんな御伽話のようなことを聞かされ、佐知也はやはり夢の中にいるのではないかと考える。
信じるしかない事象と信じられない気持ちから、佐知也は長い夢を見ているのだと結論づけた。

日野雄飛「HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~」(BL漫画)あらすじ

どうせ夢なら、抱かれてしまってもいいのでは?

佐知也が受け入れなければ他の人物の元へ行って暴走するかもしれない。
そして見た目は憧れの俳優・プリンス。
責任感と期待、どちらを取っても答えは決まっていた。

緊張の中、佐知也は「初めて」をシキに捧げることにしたが━━!?

続きは 本編 をご覧ください!

ストーリーの重要なポイント
  • 宇宙人・シキが地球にやってきたのは、地球人との異種間繁殖が目的。
  • 佐知也と出会い、性交渉を願うが最初は拒絶されてしまう。
  • シキを受け入れた佐知也は、初めてを捧げることに……♡
絵を見て楽しむべきポイント
  • 「やめ時がわかりません」の恍惚としつつ焦りを含む攻めの表情(52ページ)
  • 「呼び捨てにしてもらいたいんですけど…」が可愛すぎる受けの表情(45ページ)
  • SFバトル漫画のような、迫力のあるブラックバイト先撲滅シーン(38-39ページ)

日野雄飛「HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~」 第1話 感想レビュー

ここから先は、より詳細な感想を綴っています。
ネタバレが気になる場合はスキップしてください。

ストーリー

わりとしっかりしたSF設定が練られていて面白いです。
宇宙人×人間って、ノリで押し切ってエロに持っていけるカップリングだと思うんです。でも本作は背景が骨太。上の「あらすじ」ではコンパクトにまとめてしまいましたが、説明がなるほどなーと納得できるものばかり。解説がきちんとされているだけに文字がちょっと多いので、電子書籍派の人はPCモニタかタブレット推奨ですね。

攻めキャラ

宇宙人っぽさが見てわかるミステリアス紳士。
基本的に微笑しているんですが、「交渉に適した表情をしている」といった印象。オンラインゲームのアバターで「笑顔」を選択したときのようなフラットさがあるんですよ。目が笑っていない感じ。元のプリンスの目は感情が宿っているのが分かるので、描き分けがすごい。
で、シキさんは終始こうなのかなーと思いきや、第1話終盤のえちえちな顔の色気よ……。
ギャップのあるダンディースパダリ攻め好きな人に刺さるやつ〜!

受けキャラ

不憫で健気な童顔っ子。かわいそかわいい。こういう子が幸せになってゆくのは嬉しい(母親か)。
トロトロ顔もかわいくて最高!
根が真面目で優しいのでブラックバイトでも一生懸命働いちゃう。ほかの人がサジを投げる宇宙人も面倒を見てあげちゃう。そして感受性豊か。エンパスなんですかね。シキさんが「おいしそう」と感じるのはそれかな〜などと考えました。

シチュエーション

スパダリ系宇宙人×童貞ゲイ男子、はじめてin自宅……良いですな。ベッドじゃなくて敷布団っていうのも好き。なんか生活感あっていいですよね。敷布団。
シキさんのチンチンには驚きの機能(?)つきなのですが、それがまた佐知也くんをトロトロのメロメロにさせるんです。これはぜひとも読んで確認してほしい!

日野雄飛「HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~」 単行本情報

2021年10月8日発売

日野雄飛先生作「HOW TO BREED~宇宙人紳士の愛の手引き~」第1話は、単行本版(コミックス版)『HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~』に収録されています!

最終話までまとめて読みたい派の人は、以下のコミックス版がオススメです。描き下ろしのエピソードや、店舗限定特典も追加されているので、雑誌よりもさらに深く味わえるのも魅力♪

【電子書籍で読む】

日野雄飛「HOW TO BREED ~いちゃラブ子作り計画~」 感想まとめ

単行本1冊を読んでまとめた情報です。

「第1話の感想を読んで気になっている」
という方は、まず分冊版の第1話(220円〜)をオススメします。

以下の情報は、
「どうせ買うなら分冊版よりコミックス版がいいから迷ってる」
という方向けの参考になれば幸いです。

ネタバレを含むのでご注意ください。

傾向チャート

コミカル←|―|―|●|―|―|→シリアス
さわやか←|―|―|●|―|―|→じめじめ
物語重視←|―|―|●|―|―|→人物重視
台詞重視←|―|―|●|―|―|→表情重視
けんぜん←|―|―|―|●|―|→えちえち
現実主義←|―|―|―|●|―|→非現実的
特殊設定←|―|●|―|―|―|→王道設定
攻の良さ←|―|―|●|―|―|→受の良さ

怖いものチェッカー

精神暴力……………………………あり
身体暴力……………………………あり
自傷行為……………………………なし
流血表現……………………………なし
内臓描写……………………………なし
近親相姦……………………………なし
モブ強姦……………………………なし
主役の死……………………………なし
リバ表現……………………………なし
ホラー系……………………………あり

修正について

第1話は見えない角度、第2話以降は触手のため修正ナシです。触手を求めている人にオススメ。

BL漫画の修正

今月のイチオシ作品

らくたしょうこ
『レンタルタマちゃん』

日々寄せられる住民の不満に疲弊する町役場の役人・矢澤は、癒やしを求めて「ねこレンタル」を利用することにした。
サービスに来たのは猫耳しっぽをつけた人間の“タマ”だった。
人間とわかっているのに、タマと過ごす時間は矢澤にとってかけがえのないものになっていく。
なぜ傷だらけの身体で、なぜこの仕事をしているのか?
本当のタマのことは何も知らなくて……