タイトル | ふしだらなインセンス |
作者名 | 本庄りえ |
出版社 | 芳文社 |
連載状況 | 完結済(1巻完結) |
サラリーマンの岡野仁良は“自分への感情が香りでわかる”能力に苦しんでいた。無関心は無臭、嫌悪は悪臭、好意は強烈な花の匂い…けれど弟の友人、沓掛 悟からは、他にはない、とてつもなくいい香りがする。生活スキルゼロの仁良は、そんな彼を家事バイトとして雇うことに。料理も掃除も完璧にこなしていく悟だったが、実は初めて会った時から仁良へ想いを寄せていた。そうとは知らず無防備に心を開いてくる仁良に、悟の想いが溢れた時、その香りが甘く濃く変化してーー!?
本庄りえ「ふしだらなインセンス」 第1話 あらすじ
攻め:沓掛悟(大学生。少し影のある美形で、料理や片付けが得意)
受け:岡野仁良(26歳のイケメン会社員。他者の自分への感情が匂いで分かる特殊能力持ち)
サラリーマンの岡野仁良は、「自分への感情が香りでわかる」能力を持っている。
嫌われているとドブのような悪臭、好かれていると強烈な花の香り。
家族からは醤油を使った煮物の匂い。ホッとする、安定したものだ。
無関心の場合は何も感じないため、自然と付き合う対象が限られていた。
その中で唯一、甘く瑞々しい匂いのする人物がいる。
弟の友人である、沓掛悟だ。
どんな感情を向けられているのかは分からないが、心地の良い香りがする。
ある日、仁良が実家に帰省すると、弟が悟を連れて帰って来た。
三人で遊んでいるうち、話題は仁良の一人暮らしのことに。
仕事と家事の両立がうまくできず、家事代行サービスを使うことを検討し始めたところだ。
そう話すと、悟に白羽の矢が立った。
片付けも料理も上手で、バイトを増やしたいと考えていたからだ。
家事代行バイトの初日。
洗濯物やゴミが散乱した部屋を1日かけて掃除し、夕飯の買い出しへ。
二人で夕飯を食べ、悟が食器を洗っているうちにソファでうたた寝していた仁良。
無防備な寝顔に近づく悟は──
続きは 本編 をご覧ください!
本庄りえ「ふしだらなインセンス」 第1話 感想レビュー
ここからは、筆者の感想レビューです。
ストーリー/イラスト/攻めキャラ/受けキャラ/シチュエーションの項目で思いつくままに綴っております。
ストーリーの感想
テンポがちょうどよくて、読みやすかったです。特殊な設定がある中、サラッと読めて分かりやすかったですね。急展開で理解できないとか、説明が多すぎて冗長性があるとかのストレスはありません。
タイトルに「ふしだら」って入っていたので、ベッドインまでが早いタイプのBLかと思っていました。意外とストーリーがあって、地道に距離を縮めてゆくタイプのBLです。
イラストの感想
カラーイラストの光の表現が非常に美しい! 明暗が綺麗でうっとりしますね。色使いも素敵。カバーイラストは暖色系、ページめくってすぐのイラストは寒色系というコントラストが映える構成。
本編のほうはカラーイラストよりも少し線が太めな印象です。カラーイラストはデジタル、漫画はアナログとかなのでしょうか。どちらも綺麗ですが、カバーと中身のイメージが少し異なる感じがしました。
攻めキャラの感想
少し影のある美青年。薄幸な雰囲気が良き。大学に行きながらバイトを掛け持ちして、掃除・料理が得意、コミュニケーション能力もあるスパダリ系。家事が得意なのは、やらざるを得ない事情があったからということを匂わせています。今後の展開で描かれる伏線っぽかったですね。
「モテるでしょ?」と聞かれ「まぁ多少は」と返す余裕のある感じも嫌味がなくて素敵でした。そんな余裕ある悟が、抑えきれない衝動を見せる第1話終盤。表情がたまらん!
受けキャラの感想
黒髪短髪リーマンの見た目や異能力設定はかなり好み! ただし性格の魅力があまり感じられなかったな〜というのが正直な感想です。
引っかかったのが、「結婚すれば家事しなくて済む」と繰り返し言っているところ。これはまだ良いとして、女の子が「出世する男と結婚したい」って言っているのを聞いて「女って怖ぇ〜!!」って反応。自分のこと棚に上げすぎでは、ってなってしまったんですよね。顔以外でモテる理由が分からなかった……。でも悟が惚れたキッカケとなるエピソードがきっとあるはずなので、この先の展開に期待します。
シチュエーションの感想
こういう異能力系のBL大好き!
無関心は無臭、悪意はドブのような臭い、好意は強い花の香り。好意の中にも色々あるようで、家族は醤油っぽい煮物の匂い。見返りを求める好意が花の香りってことのようです。そうなると「甘く瑞々しい」悟の香りは見返りを求めない好意なんですかね。性的に見ている香りなら、もっとキツい匂いになりそうですし。答えが気になる第2話以降も楽しみ!
本庄りえ『ふしだらなインセンス』 単行本 情報まとめ
電子書籍限定特典は1P描き下ろし漫画です!
本庄りえ『ふしだらなインセンス』 単行本 感想レビュー
作品の雰囲気が分かるチャート
コミカル←|―|―|―|●|―|→シリアス
さわやか←|―|―|●|―|―|→じめじめ
物語重視←|―|―|―|●|―|→人物重視
台詞重視←|―|●|―|―|―|→表情重視
けんぜん←|―|―|●|―|―|→えちえち
現実主義←|―|―|●|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|●|―|―|―|→王道設定
攻の良さ←|―|●|―|―|―|→受の良さ
怖いものチェックリスト
精神暴力……………………………◯
身体暴力……………………………◯
自傷行為……………………………×
流血表現……………………………×
内臓描写……………………………×
近親相姦……………………………×
モブ強姦……………………………×
主役の死……………………………×
ホラー系……………………………×
リアル虫……………………………×
リバ表現……………………………×
修正について
白抜き修正でした。
エンディングについて
ハッピーエンドです!
悟が放つ甘く瑞々しい匂いは何の感情だったのか、それが明かされて終わります。最高にハッピーな答えでしたね。
描き下ろしについて
匂いの能力について2ページ+久々のお泊まり6ページでした。
前半2ページは、本編で気になっていた部分が少し解消されるネタ。後半6ページはひたすら甘々で満たされるネタ。最高〜!
電子書籍限定特典(コミックシーモア)について
お正月の二人の様子が描かれた1ページ漫画でした。発売時期が1月7日だったので、季節ネタだったようです。悟が幸せそうで何より!!!!!
らくたしょうこ
『レンタルタマちゃん』
日々寄せられる住民の不満に疲弊する町役場の役人・矢澤は、癒やしを求めて「ねこレンタル」を利用することにした。
サービスに来たのは猫耳しっぽをつけた人間の“タマ”だった。
人間とわかっているのに、タマと過ごす時間は矢澤にとってかけがえのないものになっていく。
なぜ傷だらけの身体で、なぜこの仕事をしているのか?
本当のタマのことは何も知らなくて……