切ない幼馴染もの最高峰【BL漫画感想】日高ショーコ『アンチロマンス』レビュー

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「近すぎて手が出せない」この切なさ……!

本日オススメするのは、その切なさが思う存分味わえる日高ショーコ先生の「アンチロマンス」です。

まだ1巻なので追いつきやすいですし切ない・幼馴染・シェアハウスの萌えセット三拍子が揃っているので読まない手はないってくらいイチオシです。

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日高ショーコ『アンチロマンス』 作品の紹介

タイトルアンチロマンス
作者名日高ショーコ
出版社幻冬舎
レーベルバーズコミックス
ルチルコレクション

あらすじ

幼なじみで、同級生で。
高校卒業後、
ルームシェアを始めてから
気がつけば6年――。

広告代理店で
ライターをしている柿谷と
美容師の周防の関係は、
「友達以上」ではあるけれど、
その先に進むには、
お互いためらいがあり、
ぎくしゃくしていて……!?

日高ショーコ『アンチロマンス』 作品の雰囲気

コミカル←|―|―|―|●|―|→シリアス
物語重視←|―|●|―|―|―|→作画重視
さわやか←|●|―|―|―|―|→えちえち
特殊設定←|―|―|―|●|―|→王道設定
攻の良さ←|―|●|―|―|―|→受の良さ 
1巻時点で明確な攻め受け描写なし

日高ショーコ『アンチロマンス』 キャラクター紹介

攻め

柿谷 亮
#黒髪 #メガネ #かわいい #頭がいい #大卒 #24歳 #ライター #無自覚ゲイ #童貞 #処女 #寡黙 #頑固 #真面目

 「俺が…どうしてお前から離れようとしないか考えたこともないんだろ…」(1巻32ページ)
 「周防がいるから他にいらない」(1巻76ページ)
 「言われた通り大急ぎで修正してるんです 話しかけないでください」(1巻96ページ)
 「今なら平気だ 今なら周防はよくわかってないし 怒ってない──」(1巻141ページ)
 「今までずっと…何度も何度も 周防とキスすることを考えました」(1巻168ページ)
 「お前っていつも俺のリアクション待ちだもんな 卑怯者」(1巻180ページ)
 「ああいう人を好きになればよかった」(1巻185ページ)

出典:日高ショーコ『アンチロマンス』(幻冬舎、2020年)

受け

周防 弘樹
#金髪 #イケメン #三白眼 #専門学校卒 #実家美容院 #長男 #弟 #24歳 #ノンケ #スタイリスト #料理上手 #意固地 #自分勝手

 「でも呼んだら来てくれんだもん」(1巻37ページ)
 「俺は知ってるぞ こうやって粘れば最後は折れてくれるって」(1巻57ページ)
 「俺 今週末は有休消化でお休みいただくのでよろしくお願いしまーす」(1巻92ページ)
 「俺 料理やる メシ担当な」(1巻134ページ)
 「俺…普段からニブいですかね 仕事以外でも「相手」の気持ちに気付かないですか」(1巻160ページ)
 「俺はさ とにかくお前と一緒にいたいんだよ」(1巻178ページ)
 「お前だってダメなとこあるだろ!? 捨てらんねーし片付けねーし俺たちの場所散らかして──」(1巻187ページ)

出典:日高ショーコ『アンチロマンス』(幻冬舎、2020年)

攻めと受けの比較

年齢:攻=受
身長:攻>受
体格:攻=受
階級:攻=受
立場:攻≧受

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日高ショーコ
『アンチロマンス』

日高ショーコ『アンチロマンス』 おすすめポイント

切ない、の最高峰。

上にあるセリフ引用、かなり迷ったんですが、
それは「周囲」「行動」「表情」で魅せるのが
極めて上手い作家さんだからです。

周防だと81~83ページ。
目線の動き、
喜びを隠しきれない頬の赤み、
抱き締める腕の強さ、
この一連の動作。最高です。

柿谷だと124~126ページ。
一瞥したあと、
黙ったままそっと近づいて、キス。
メガネで細かい表情が分からないのも
すごく妄想を掻き立てられる。
素晴らしい演出。

動作としては上の2つで、
1コマのパワーとしては
91ページ柿谷、128ページ周防の
照れた表情と硬直感が最高。

また、周囲に語らせるのも巧いのです。
互いの仕事仲間や飲食店のマスター、
そういった人々が
主役を客観視した時の見え方を語るので、
人物と物語に奥行きを感じられます。

あとメガネ好きにはぜひ読んでもらいたい!
メガネの使い方にフェチズムを感じます。
ただかけているだけ、でなく、
83ページ、186ページ、203ページの
ずれた感じとか、
高校時代と現代では
メガネのフレームが変わっているところとか、
細やかで素敵です。
「神は細部に宿る」とは正にこのことですね。

続きがすごい気になる、
引きの良いラストで終わったのも
続き物として素晴らしいです。
たまに
「なんか中途半端に終わったな。
 あ、続き物だったんか」
ってなる作品ありますが、これはちゃんと
「え~! どうなっちゃうの~!?!?」
ってなれる良作でした。

まだ1巻で追いつきやすいので、
切ない幼馴染BLが好きな方は、ぜひ!

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日高ショーコ
『アンチロマンス』