「探偵と助手」という響きに即・反応しちゃう人にそんな方にオススメしたいのが、noji先生の新作(2021年8月現在)『探偵事務所の飼い主さま』! 天才肌で変わり者だけど面倒見がいい探偵と、コワモテだけど動物に好かれる忠犬タイプの助手。キャラクターの魅力はもちろん、ストーリーも良い一冊です。さっそく詳しく紹介していきますね。
『探偵事務所の飼い主さま』を読むべき人
『探偵事務所の飼い主さま』あらすじ
佐狐探偵事務所には、
狼という優秀な助手がいる。
ピンクの髪で強面だが、
動物に好かれるので
ペット探しに大活躍なのだ。
そしてその助手・狼は、
探偵の史佳(フミさん)が大好きである。
フミさんを支え事件解決に励む傍ら、
キスを仕掛けたりと
隙を狙って押しまくる──。
同時収録作
表題作のみ
『探偵事務所の飼い主さま』作品の雰囲気
コミカル←|―|―|●|―|―|→シリアス
さわやか←|―|―|●|―|―|→じめじめ
物語重視←|―|●|―|―|―|→人物重視
台詞重視←|―|―|●|―|―|→表情重視
けんぜん←|●|―|―|―|―|→えちえち
現実主義←|―|●|―|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|―|―|●|―|→王道設定
攻の良さ←|―|―|●|―|―|→受の良さ
ここから先はネタバレを含みます。
ご注意ください。
売っている場所一覧に戻る
ヘヴィー度チェッカー
身体虐待……………………………なし
精神虐待……………………………あり
自傷行為……………………………あり
流血表現……………………………なし
内臓描写……………………………なし
近親相姦……………………………なし
モブ強姦……………………………未遂
主役の死……………………………なし
電子書籍情報
修正タイプ…………………………見えない角度(ほぼエロなし)
電子書籍限定………………………なし
レンタル書籍………………………なし
『探偵事務所の飼い主さま』攻め情報
中村狼(なかむら・ろう)
#ピンク髪 #長身 #筋肉質 #コワモテ #ピアス #20歳 #探偵助手 #アルバイト #毒親 #動物に懐かれる #一途 #忠犬
年齢以外の壁って何? フミさんオレの事好きだろ
引用元:noji『探偵事務所の飼い主さま』98ページ、プランタン出版、2021年
悪りぃな あの人の隣は…誰にも譲るつもりはねぇ 諦めな オレの場所だから
引用元:noji『探偵事務所の飼い主さま』179-180ページ、プランタン出版、2021年
『探偵事務所の飼い主さま』受け情報
佐狐史佳(さこ・ふみか)
#黒髪 #中背 #細身 #美人 #スーツ #元警官 #探偵 #妹がいる #富裕層 #変わり者 #面倒見がいい #押しに弱い #こわがり
わからん人種をわかろうとするだけ時間の無駄だ 君が気に病むことじゃない
引用元:noji『探偵事務所の飼い主さま』31ページ、プランタン出版、2021年
…寒がっているかな 終わったら好きなもの食べさせてやるか
引用元:noji『探偵事務所の飼い主さま』109ページ、プランタン出版、2021年
『探偵事務所の飼い主さま』カップル比較表
年齢:攻め < 受け
身長:攻め > 受け
体格:攻め > 受け
立場:攻め < 受け
階級:攻め < 受け
『探偵事務所の飼い主さま』おすすめポイント・見どころシーン
ここから先はネタバレを含みます。
ご注意ください。
その1:増えゆく動物たち
タイトルにある「飼い主さま」の通り、史佳(受け)は色々な動物を飼うことになります。
まず狼。動物のほうじゃなくて攻めの名前ですね。ろう。次に捨てられた猫が来て(第1話)、オウムを引き取ることになり(第2話)、金魚がやってきます(第3話)。どの子もユニークでおもしろかわいい!
長引く野良生活で目と肝が据わってしまった大福(猫)。ホームレスのおじさんたちの声真似を覚えた米太郎(オウム)。物言わぬクールな金ちゃん(金魚)。描き下ろしでは史佳の夢で喋りだします。その口調も楽しいので、コミックス版を推奨します(単話配信では見られません)。
その2:ポップでコミカルな社会風刺
1話完結型の探偵もので、いろいろな依頼人が登場します。SNS映えのために動物を飼い、平気で捨てる女性(第1話)。精神的に疲れてホームレスになることを選んだ父親と、探し続ける娘(第2話)。欠陥住宅を放置して隠そうとする企業(第3話)。息子をネグレクトして男を連れ込む母親(第5話)。ストーカー被害に遭うも「確証がない」と動かない警察(第5話)。
こんな風に、かなりリアルで根深い問題が織り込まれています。
でも、ツラい…となる一歩手前でクスッと笑える1コマやセリフが入ってくるのです。不機嫌な猫の顔とか、SMプレイ中の社長の声とか、のろけ倒す狼(攻め)とか。緩急の付け方が巧みで、BL以外の部分も面白い。社会問題を扱いながら、ちゃんとエンタメになっているところもオススメ。
その3:根が似ている優しいふたり
裕福な家庭に生まれ育ち、高そうなスーツに艶のある黒髪、細身で美人な史佳(受け)。中学を卒業して間もなく働き始め、見た目はチンピラのような狼(攻め)。見た目も育った環境も正反対のふたりですが、「かわいそうな状態を放っておけない」という優しい部分が似ています。
史佳は「悪い癖だ僕の 目の前に落ちてるものは拾ってしまう…」(33-34ページ)と言いつつ、捨てられそうになった猫やオウムを保護して面倒を見ています。「面倒は見ない」と言いつつ、なんだかんだ可愛がってしまう優しい人。
狼は「腹空かせてたらカワイソウじゃないすか」(22ページ)「はやく元通りにしてあげたいでしょ
ずっと暮らしてた家汚くしたままじゃ可哀想だし」(81ページ)と、他人の可哀想な状況をなんとかしてあげようとする面倒見の良さがあります。
まったく違うようでいて、根本的な部分が共通しているカップルって素敵。絶対長続きしますね。
グイグイ押す狼も見どころなんですが、私としてはここにキュンときました!
動物が好きな方
エロより物語重視な方に
オススメな1冊!