美しすぎる2人【BL漫画感想】夏野寛子『25時、赤坂で』レビュー

タイトル25時、赤坂で
漫画家夏野寛子
連載状況現在4巻まで/5巻連載中
レーベルon BLUEコミックス
出版社祥伝社

BLアワード2021のシリーズ部門で第4位このBLがやばい!2021年度版で第5位の大人気作品『25時、赤坂で』。夏野寛子先生の透明感と麗しさに満ちた絵と、情緒あふれるストーリーが見どころの芸能界BLマンガです。

攻めは紳士だけど少しいじわるな先輩役者・羽山。見た目も行動も男前。
受けは正直で努力家な後輩・白崎。恋愛描写以外でも、リアルにいたら応援したくなるキャラクター。

役者同士ならではの「セリフ」を活かした物語の構成も素晴らしい作品です。では早速作品概要から!

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夏野寛子『25時、赤坂で』 あらすじを見る

あらすじ

新人俳優の白崎由岐(26)は、大学の先輩で超人気俳優の羽山麻水(28)同性愛ドラマで共演することになった。ゲイ役の芝居感が掴めない白崎は、男に抱かれてみようとハッテン場へ。そこでなぜか羽山に捕まり、相手を買って出られる。
芝居のためのセフレ協力──
即物的に始まった関係だったが、精緻な美貌と圧倒的なオーラの羽山に甘く心ごと抱き込まれ、白崎は恋心を自覚した。しかしドラマ撮影は終わりに近づき……。

夏野寛子『25時、赤坂で』 作品の雰囲気を知る

コミカル←|―|―|―|●|―|→シリアス
物語重視←|―|―|●|―|―|→人物重視
台詞重視←|―|―|―|●|―|→表情重視
けんぜん←|―|―|●|―|―|→えちえち
さわやか←|―|―|●|―|―|→じめじめ
現実主義←|―|●|―|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|―|―|●|―|→王道設定
攻の良さ←|―|―|●|―|―|→受の良さ

夏野寛子『25時、赤坂で』 攻めキャラクター紹介

羽山 麻水

#金髪 #高身長 #細身 #顔がいい #タバコ #28歳 #俳優 #モデル #売れっ子 

酔っぱらいに手を出す男になりたくないんだけど

引用元:夏野寛子『25時、赤坂で』1巻173ページ、2018年、祥伝社

#紳士 #一途 #クール

調子に乗るのは 俺と白崎くんのキスシーン見てからにしてくれるかな

引用元:夏野寛子『25時、赤坂で』2巻116ページ、2019年、祥伝社

#負けず嫌い

白崎くんだけ俺で遊んでずるいじゃん 俺も白崎くんで遊びたい

引用元:夏野寛子『25時、赤坂で』3巻49ページ、2020年、祥伝社

#意地悪

夏野寛子『25時、赤坂で』 受けキャラクター紹介

白崎 由岐

#黒髪 #中背 #華奢 #顔がいい #26歳 #俳優 #新人

俺 今まで恋愛ってまともにしたことなくて…

引用元:夏野寛子『25時、赤坂で』1巻40ページ、2018年、祥伝社

#うぶ #鈍感

嫌だったんならそん時言えよバカ

引用元:夏野寛子『25時、赤坂で』2巻190ページ、2019年、祥伝社

#正直 #男前

いい芝居がしたいな 俺のために いい芝居がしたい

引用元:夏野寛子『25時、赤坂で』3巻159-160ページ、2020年、祥伝社

#真面目

夏野寛子『25時、赤坂で』 攻めと受けの比較表

年齢:攻 > 受
身長:攻 > 受
体格:攻 = 受
階級:攻 ≧ 受
立場:攻 ≧ 受

夏野寛子『25時、赤坂で』 受賞歴

BL漫画の2大イベント「このBLがやばい!」「BLアワード」で上位にランクイン!

BLアワード

「BLアワード2021」BESTシリーズ 第4位

このBLがやばい!

「このBLがやばい!2021年度版」 第5位

この作品を読む

夏野寛子
『25時、赤坂で』(1)

夏野寛子『25時、赤坂で』 1巻 感想レビュー

カバーイラストや扉絵を眺めていると、高級なミネラルウォーターを飲んでいるときと同じ気持ちになる。純度と透明感がすごいです。
特に瞳! 
これほど印象的な水晶体を描ける作家さん、中々いないですよね。
以前制作風景をTwitterにアップされていたんですが、「ヒェ…」となるくらい精密に手書きされていて驚きました。マジでまつげ1本1億円。全体像ももちろん綺麗なんですけれど、この瞳は、思わずジッと見てしまう、引き込まれる魅力があります。

「目は口ほどに物を言う」と言いますが、夏野先生の描く人物はまさにそれ

イラストのみならず、漫画のコマまでそうなので、セリフと相まって感情がよく伝わってきます。
キラキラ〜っとした瞳もそうですし、1巻56ページで初めてアヌスに指を入れられて「………」な白崎くんとか、1巻99ページのジト目とか、ハイライト入ってない瞳もイイ。ここまで瞳ばかり褒めているんですが、そこだけに頼らず、色んな画角とコマ割りで物語を魅せてくれます。だからこそ、瞳がアップになったときに読者側の感情の振れ幅がすごいのです。

これだけだと夏野寛子先生の紹介になるので、今作「25時、赤坂で」について。

役者という設定を活かし「セリフ」を巧みに使っているのが見どころ。共演するドラマでのセリフが
現実の二人の関係性とリンクして、切なく甘い雰囲気を引き立てるのです。
それも相まって、2人の想いが成就して初めてセックスするシーンになると
「よ゛か゛っ゛た゛」と視界がにじみ、1巻198ページあたりで涙をこぼします。
分かりやすい “感動” や “辛さからの脱却” じゃなくて、ただただ尊くて泣いた

この作品を読む

夏野寛子
『25時、赤坂で』(1)

夏野寛子『25時、赤坂で』 2巻 感想レビュー

2巻では「しゃべ◯り007」をモチーフにした番組が冒頭にあったりして、臨場感が一層増しています。
ふたりが本当にいるみたいな近さ。テレビ越しにニヤニヤしている我々の仲間的キャラがいます。

加えて、2巻で初登場したキャラ・山瀬の登場。いい感じに引っかき回してくれる当て馬でしたね。
山瀬のおかげで、羽山のクールで淡々としたところが良い意味で削ぎ落とされて、嫉妬心剥き出しになるのも良いです。白崎もかわいい嫉妬顔見せてくれます。

1巻の羽山が「かっこいい」だとしたら2巻の羽山は「かっこかわいい」でバージョンアップ。
白崎は……もうね……きみは1巻から、ひたすらかわいい、かわいいね……。

夏野寛子『25時、赤坂で』 3巻 感想レビュー

電子書籍派の方は気になったと思うんですが、特装版の小冊子、電子書籍限定の16Pとは違う話なので
安心して課金してOKです。

新キャラ・三原が私の性癖にブッ刺さりましてね。
タチもウケもいけるし実は面倒見がいい元モデル。
キツネっぽい見た目と性格たまらんですね。
「かわいいねぇ 大丈夫だよ 許さないからね〜〜〜」
これを……その顔で言う!?(3巻15ページ)
ッヒャーーーーー!!!

羽山×白崎も、毎度のことながら麗しい。
白崎が羽山に口紅を塗るシーン。
美しすぎて息の根を止められましたね。
は〜〜怖い怖い、次は羽山が白崎に塗るのが怖い、と思っていたらそのままキスですよ。
その塗り方ね……フフ、昇天。

白崎の成長物語としても良かったです。
「羽山と釣り合うような役者になりたい 羽山と同じくらいの仕事をしたい」が
「自分のために、いい芝居がしたい」になってゆく姿に胸が熱くなります。
原田さん(舞台監督)も「一皮向けたな〜」って顔してますね。

その後の
「がっと入れて
 ばっと出して
 くれれば
 いいから」
から、ずっと羽山のターンなセックスが最高でしたね。
もうね〜ずっと顔もいいし言葉もいいので心拍数と血圧が大変なことになります。

3巻小冊子感想

壁になりたいと思うことは常々あったけれども、
4日間放って置かれる食パンになりてえ
と思ったのは初めてです。
白崎の帰りを待ちわびてえ〜〜〜〜。
羽山の手で卵ヒタヒタにされて〜〜。

3巻電子版特典感想

電子版の特典は「舞台終わるまで会わない宣言」のあとの2人でした。
しょんぼり羽山とムラムラ白崎が可愛いぞ…。

夏野寛子『25時、赤坂で』 電子書籍限定の番外編

電子書籍限定で、短編の番外編がいくつか配信されています!

夏野寛子『25時、赤坂で』 ドラマCD情報

本作品はドラマCD化されています!

キャスト

白崎由岐:斉藤壮馬
羽山麻水:佐藤拓也
佐久間:小松昌平

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