作品名
ムーンライト
監督
バリー・ジェンキンス
(『ビール・ストリートの恋人たち』)
脚本
バリー・ジェンキンス
タレル・アルヴィン・マクレイニー
主演
トレヴァンテ・ローズ
アシュトン・サンダース
アレックス・ヒバート
配給
PHANTOM FILM
あらすじ
名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校では“オカマ”と呼ばれ、いじめっ子たちから標的にされる日々。その言葉の意味すらわからないシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だった。高校生になっても何も変わらない日常の中で、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初めてお互いの心に触れることに。
傾向チャート
コミカル←|―|―|―|―|●|→シリアス
演技重視←|―|●|―|―|―|→見目重視
台詞重視←|―|―|●|―|―|→画図重視
けんぜん←|―|―|●|―|―|→えちえち
さわやか←|―|―|―|●|―|→じめじめ
現実主義←|●|―|―|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|―|●|―|―|→王道設定
攻の良さ←|―|●|―|―|―|→受の良さ
攻め情報
ケヴィン
#黒髪 #中背 #細身 #料理人 #子持ち #離婚 #服役 #男前 #陽気 #根アカ #バイセクシャル
「ほらな お前はタフだ」
出典:バリー・ジェンキンス『ムーンライト』(ファントムフィルム、2016年)
「バックからガンガン攻めまくったら 女が絶頂で叫んで 先公が飛んできて停学になるとこだ」
「待ち伏せか? 俺も会いたかったぜ 何してんだ?」
「風が吹くと みんな立ち止まる 風を感じたいから 一瞬 静まり返る 聞こえるのは心臓の音だけ」
「とにかく お前を思い出したんだ」
「お前のために料理したんだ おばあちゃんのルール “ご飯を食べたら ちゃんと話して”」
「いや これが人生さ 分かるか?」
受け情報
シャロン
#黒髪 #中背 #華奢 #ガチムチ #ドラッグ売人 #一人っ子 #ヤク中母 #父不在 #寡黙 #臆病 #衝動的 #人見知り #一途 #健気 #ゲイ
「“オカマ”って何? ……僕はオカマ?」
出典:バリー・ジェンキンス『ムーンライト』(ファントムフィルム、2016年)
「おカネはないよ やめて 母さん」
「男を愛称で呼ぶって どんな奴だよ」
「泣きすぎて 自分が水滴になりそうだ」
「お前が正しいなら俺はウソつきだろ?」
「俺に説教するのか?」
「俺は俺さ 他の誰でもない」
攻めと受けの対比
年齢:攻=受
身長:攻<受
体格:攻>受(→攻<受)
階級:攻≧受
立場:攻=受
起承転結ネタバレ
起:シャロン(受)、小学生。内股歩きで寡黙な彼は、「オカマ」と呼ばれ、からかわれていた。ある日、いじめっ子たちから逃げてやって来たのは、麻薬地区の廃墟。そこで出会ったのは、薬物の売人・フアンだった。面倒見のいいフアンは、「家に帰りたくない」と言うシャロンに食事を与えたり、泳ぎ方を教えたりする。シャロンの母親は、自宅で客を取り、その金でドラッグを買っていた。シャロンを可哀想に思うフアンだが、彼女のドラッグは、自分が売り子に渡したものだった。
承:いじめられているシャロンにも、友人がいる。陽気な黒人・ケヴィン(攻)だ。周囲がシャロンを「リトル」や「オカマ」と呼ぶ中、ケヴィンだけが「ブラック」という愛称で呼び、いつでも親しく声をかける。高校生になり、フアンが他界しても、ケヴィンとの関係は変わらなかった。ある夜、ケヴィンの家の近くにある海岸でたそがれていたシャロン。そこへ訪れたケヴィンが隣へ座り、他愛もない会話をする。その中で互いの想いを知った二人は口づけ、ケヴィンはシャロンに触れた。
転:クラスメイトに巻き込まれ、シャロンを殴ってしまったケヴィン。何も知らない女弁護士が「ケヴィンを訴えろ」と言うが、シャロンは訴えず、ただ黙秘した。退院したシャロンは、ケヴィンを巻き込んだクラスメイトの元へ一直線。椅子で何度も殴り報復するも、その場で警察に逮捕されてしまう。──それから数年後。服役したシャロンは、フアンと同じ仕事に就く。また、自身の肉体を強化し、「オカマ」と呼べないほどタフな見た目になった。
結:売人として生活するシャロンの元へ、ケヴィンから電話がかかってくる。ある曲を聞いて、久々に思い出したのだと言う。ケヴィンも服役していたが、今や足を洗い、コックとして働いている。彼の職場へ行った夜、車で家まで送り届けたシャロン。昔と異なる見た目や、あれほど嫌っていたドラッグの売人になってしまったシャロンに戸惑うケヴィン。しかし、変わっていない部分が残っていた。シャロンは「俺に触れたのは1人 お前だけだ あれ以来ずっとな」と告白。ケヴィンはシャロンを抱き寄せ、黙って肩を撫でるのだった……。