【韓国映画】イ・ジュンイク『王の男』感想レビュー

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「王の男」 あらすじ

旅芸人のチャンセンとコンギルは、
横暴な座長の率いる一座を逃げ出して2人で旅へ。

やがて2人は、
史上最悪の暴君といわれた王・ヨンサングンと、
その妾・ノクスの関係を皮肉った芝居を演じて
人気を集めるが、
王を侮辱した罪で
役人に捕らえられてしまう。

ところが、王は2人の芝居をおもしろがり、
2人は宮廷に住むことになる。

やがて王ヨンサングンは
芸人コンギルを寵愛するようになり、
王の妾ノクスはコンギルを陥れる陰謀を画策。

王を取り巻く重臣たちも
旅芸人たちを追い出そうとする。

また、芸人チャンセンは
弟分のコンギルと王の関係について
複雑な思いを抱くようになる。

そして、華麗な王宮に、
愛と嫉妬、陰謀と策略が渦巻いていく……。

「王の男」 作品情報

作品名

王の男

監督

イ・ジュンイク
(『ソウォン/願い』『王の運命 -歴史を変えた八日間-』)

脚本

チェ・ソックァン

主演

カム・ウソン
イ・ジュンギ
チョン・ジニョン

配給

シネマサービス

「王の男」 作品の雰囲気

コミカル←|―|●|―|―|―|→シリアス  
演技重視←|―|―|●|―|―|→見目重視
台詞重視←|―|―|●|―|―|→画図重視
けんぜん←|―|●|―|―|―|→えちえち
さわやか←|―|●|―|―|―|→じめじめ
現実主義←|―|●|―|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|―|―|●|―|→王道設定
攻の良さ←|―|―|―|●|―|→受の良さ

「王の男」 登場人物まとめ

チャンセン

#黒髪 #中背 #細身 #ヒゲ #芸人 #強気 #俺様 #面倒見がいい #一途 #男前

「コンギルを売り物にするな」
「今日よりも稼がせてやるとしたら言う通りにするか?」
「酒はほどほどがいい 飲み過ぎだぞ」
「からかってもいいのですか?」
「俺たちは操り人形じゃない」
「元妓生とだけあって ずいぶんとやかましいな」

出典:イ・ジュンイク『王の男』(シネマサービス、2005年)

コンギル

#黒髪 #中背 #細身 #美人 #女型 #芸人 #寡黙 #プロ意識 #健気 #挑発 #妖艶

「なんとなく全部 嬉しい」
「これをやろう やりたいんだ 他ではできないじゃないか」
「国王様 いかせてください」
「絶対に行かせない」
「国王様 なぜ 身分の低い者の血で手を染めるのですか?」
「自由に飛び回れると思ったのに」

出典:イ・ジュンイク『王の男』(シネマサービス、2005年)

「王の男」 あらすじ

古代韓国。
貧乏な劇団で主役を飾っている
チャンセン(攻)とコンギル(受)。

普通の女よりも美しいコンギルに
狙いをつけた富豪が、
団長に金を渡し、買い取ろうとする。

大事な相棒を無下に扱われ、
怒り心頭のチャンセンは、
コンギルを連れ出して
逃げ出そうとする。

ところが、手下に襲われ、
チャンセンが四面楚歌に。
助けようとしたコンギルは、
思わず富豪の背を鎌で突き刺し、
殺してしまう。

村へ帰れなくなった二人は、
漢陽へと移り住む。

漢陽へ到着した二人は、
偶然、町中で行われていた
パフォーマンスに遭遇。

自分たちのほうが上手いと観客を煽り、
芸を披露すると、大歓声を浴びる。
劇団に引き抜かれ、
演劇の指揮を取るようになったチャンセンは、
王と妃を笑い物にした風刺劇を決行。

大臣に発見され、
劇団の全員が連行される。
百叩きの刑に合う。
その最中、チャンセンが
「王様が観て笑えば不敬罪に当たらない」
と主張し、一度きりのチャンスを得る。

場数を踏んでおり、
肝の据わっている
チャンセンとコンギルに対し、
他の劇団は恐怖で演技ができない。

グダグダになったところを、
コンギルとチャンセンがアドリブで
巻き返そうとする。

王様、まさかのド下ネタで爆笑。
劇団を宮廷に招くことを選択。

王様は気に入っていたが、
大臣たちはよく思っていない。
風刺劇のターゲットにされた大臣たちが、
理不尽な仕打ちを受けていたからだ。

やがて、大臣が台本を書き、
その通りに演じるよう命令される。

あくまで人々を笑わせたいチャンセンは、
宮廷を出てゆくことを決意。
一方、知的好奇心の強いコンギルは、
公演を希望した。
一回演じたら出てゆくことを条件に、
チャンセンは承諾。

その公演は王の亡き母について
触れたもので、逆上した王は
人を殺めてしまい、騒然とする。
しかし王に物言いできる者などおらず、
全員が怯えながら暮らすことに。

王は、妻よりも美しく、ユーモアのある
コンギルを寵愛し始める。
芸人を止め、傍にいるよう訴えるが、
コンギルも、あくまで芸人でいたいと志望し、
宮廷を出ていくことを伝える。

憤慨した王は、
「芸人たちと狩りごっこをする」
と言い、鶏や猿などの衣装を着させ、
森の中を走らせた。
そして、本物の矢で狙い、
劇団員を殺めた。
王の暴挙は次々と加速。

妃は王をとったコンギルを恨み、
工作して不利になるよう謀る。

王を侮蔑する内容の文面が見つかったと言い、
(過去に芸の演目として書いたもの)
コンギルの筆跡と瓜二つであるため、
目の前で同じ内容を執筆しろと命じた。

筆跡が一致したところで、
チャンセンが全く同じものを作り出す。
コンギルから文字を教えてもらっていた
チャンセンは、その特技を持っていたのだ。
しかし、チャンセンは「俺が字を教えた」と言い、
コンギルの代わりに罪を被る。

死罪こそ免れたものの、
熱された鉄で目を焼かれ、
失明してしまう。

何も見えなくなっても
芸人であり続けたいと願う彼は、
屋根の上に張られた綱を渡り、
曲芸を交えて王の風刺劇を始める。

王の逆鱗に触れたチャンセンは──

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