安らげるのは君といるときだけ──「雨上がりの僕らについて」ネタバレ感想・情報まとめ

押し強めな天然男子
×
ネガティブピュアボーイ

作品名
雨上がりの僕らについて 
作者名
らくたしょうこ
レーベル
comicPOOL 
あらすじ
東京で暮らす社会人の奏は、ゲイであることを隠し、もう恋はしないと心に決めていた。
そんなある日、奏の前に、高校時代の親友であり、かつて「特別」な想いを寄せていた相手でもある真城が現れる。
6年ぶりの再会。動揺する奏に対し、真城は信じられない言葉を口にする。

スポンサーリンク

傾向チャート

コミカル←|―|―|―|●|―|→シリアス  
物語重視←|―|●|―|―|―|→人物重視
台詞重視←|―|―|●|―|―|→表情重視
けんぜん←|●|―|―|―|―|→えちえち
さわやか←|―|―|―|●|―|→じめじめ
現実主義←|―|●|―|―|―|→非現実的
特殊設定←|―|―|―|●|―|→王道設定
攻の良さ←|―|―|●|―|―|→受の良さ

攻め情報

真城 洸輔
 #黒髪 #長身 #細身 #24歳 #会社員 #父他界 #毒母 #一人っ子 #強引 #諦観 #執着 #衝動的 #一途 #素直 #独特なセンス

「信じてくれるまで電話もかけ続けるし メシとか遊びも来てくれるまで誘い続けるし また待ち伏せもするかもしれないけど よろしくな!」(1巻38ページ)
「俺 やっぱ好きだな奏」(1巻79ページ)
「絶対に手放したくない でもそれで 奏が苦しい想いをするのは 嫌だ」(1巻148ページ)
「俺 今日は 奏と プ…プラペ…プラスチッ……そう…それ飲むまで帰らないって決めたから」(2巻56ページ)
「奏に触んないで…邪魔しないで 邪魔しないで…」(2巻100ページ)
「奏 ずっと一緒にいような …重い? これ」(2巻137ページ)

出典:らくたしょうこ『雨上がりの僕らについて』(一迅社、2020年)

受け情報

奏 振一郎
 #茶髪 #中背 #細身 #24歳 #会社員 #営業部 #慎重派 #ネガティブ #臆病 #無自覚 #甘党

「初めてで そういう経験とかも何もないから…っ いい歳してほんと 笑われると思うけどっ…」(1巻62ページ)
「知らなくていいです 僕の事も誰にも知ってほしくありません 放っておいてくださいよ」(1巻104ページ)
「真城が大変な時は一緒に考えたいし 一緒に心配したいんだ 俺に何ができるってわけじゃないけど お前の事 ちゃんと知っていたいから」(1巻166ページ)
「俺の世界に 俺が 一人じゃなくなったんだ それがこんなに心強いなんて 知らなかった」(2巻16ページ)
「無理だ 面倒くさい事を言って 嫌われたくない……」(2巻45ページ)
「楽しいだけじゃ ずっと一緒になんかいられないだろ お前のいところも弱いところも 俺にとっては全部大事だよ」(2巻112ページ)

出典:らくたしょうこ『雨上がりの僕らについて』(一迅社、2020年)

攻めと受けの対比

年齢:攻=受
身長:攻>受
体格:攻=受
階級:攻=受
立場:攻=受

起承転結ネタバレ

起(1巻)

雨の日。
捨てられている子猫を発見した
奏(受)は、見過ごすことが
できずに保護をする。

その様子を近くで見ていた
喫茶店の店員に連れられ、
店の中で猫を乾かすことに。

すると、そこには高校時代
親友だった真城(攻)がいた。
昔から真城が好きだった
奏は、ノンケの彼に恋をしても
報われないことが分かっている。
その切なさから、卒業後は
距離を置いたのだ。

真城はそれを知らずに
ぐいぐいと距離を詰めてきた。
奏は真城へカムアウトし、
高校時代に恋をしていたことを
告げ、もう一度突き放そうとする。

ところが、真城は
奏のことが好きだと言い、
さらに近づいてきた。
冗談か気の迷いだと思った
奏は、さらに冷たい言葉を浴びせ、
一人で去ってゆくが、
真城に呼び止められる。

信じろや

えっ

押し強…

必死な真城に
心を動かされた奏。
今まで無視していた連絡も
返し、二人で飲みに行ったり、
水族館へ行ったりと
徐々に恋人らしくなってゆく。

承(1巻)

真城との交際について
ちゃんとした返事を
伝えようと、
週末に約束をした奏。

約束の日の当日。
真城は土壇場で
急用ができてしまう。

実は、祖母が倒れ、
実家へと帰っていたのだ。
しかし誰かに家のことを
相談するという思考が
なかった真城は、
黙って連絡を途絶えさせた。

今までしつこいほど
連絡してくれていた真城から
何のレスポンスもなく、
悶々とした奏は駅で待ち伏せる。

真城が連絡をしなかったのは、
実家に帰ったときに言われた
母の言動に引っかかっていたからだ。

自分の強引な部分が
奏を嫌がらせたり
困らせたりしているが、
それは正しいのか
と悩んでしまった。

それを聞いた奏は、
真城の行動が嬉しかった
ことを伝える。

作ってこうよ

二人で

俺たちの正解を

うん

恋人として付き合うことに
なった二人。

転(2巻)

互いに小さな嫉妬をして
甘酸っぱい想いを
抱いたり、
同棲を視野に入れたり、
二人で一緒にハンバーグを
作って食べたり、
幸せな日々が続いていた。

二人でいるとき、
真城は繰り返し鳴っている
携帯を無視し、
「気にしなくていいから」
と一線を引くようなことを
口にする。

苛立っている真城に
押し倒された奏は、
戸惑いながら拒絶。

いいだろ

い……嫌だ……

なんか…

イライラしてる……?

こわい……

涙目で訴える姿で
我に帰った真城は、
頭を冷やすために帰宅する。

大変なことをしてしまったと
反省した真城は、
それ以降、穏やかなデートで
紳士的に振舞うことが
多くなった。

真城の優しさが嬉しい反面、
あのとき受け入れていれば
よかったのではないかと
反省する奏。

結(2巻)

そんなある日、
デートから真城の部屋へ
帰ってくると、
ドアの前に女性が……。

真城の母親だった。
父が他界してから
精神的に不安定な彼女は、
息子や新しい恋人に
依存することで自らを
保っており──

続きは本編で!
(エンディングの種類:ノーマルエンド)

試し読み・ご購入はこちらから

電子書籍で買う







紙の本で買う



500字感想

BLレーベル以外で
同性愛が扱われるとき、
「パパヤパ枠」(チェリまほ、鯛城くん)と
「ジュワワ枠」(しまなみ、青のフラッグ)が
あると思うんですが、
ジュワワ枠ですね。

擬音が多くてすみません。

軸となるのが真城の母親。
読んでいて結構、
しんどいものがあります。
真城は奏という居場所を
手に入れて、自由を手にし、
親元を離れて羽ばたいていく
ハッピーエンドなのですが、
母親は完全には救われておらず、
ノーマルエンドな感じです。
それもあって、読み終えたときに
タイトルが沁みます。

雨上がりって、空は青いけど、
まだ地面は濡れていたり、
土でぬかるんでいたりする。
全部が全部よくなったわけじゃ
ないけれど、前向きになれる
光は見えてきた。
そんな印象を覚えます。

真城も作中で言っているんですが
「悪い人ではない」んですよ。
この作品に出てくる女性たちは、
けっして悪い人ではない。
けれど、
「こうしてほしい」
「こうであってほしい」を
相手に要望しがちなところが
あります。

そういった人たちと
接する中で、真城と奏は
押しつけることの悪さ・良さを考える。
そして、
恋や愛のかたちに正解などなく、
どんな相手も大切で大事なのだ
という答えに行きつき、
共に生きてゆくことを選択する。
これが尊いし、何より説得力があって
感慨深いです。

奏の家族については
あまり触れられて
いないのですが、
真城の連絡先のすぐ下に
ゆるいアイコンの「母」が
いるので、関係は
良好なんだと思います。
(電子版1巻49ページ)
……ん? 連絡先で
「ましろ」の “下” にあるということは
「ママ」と呼んでいる…?
かわいい。ははではなくママ
(これは多分深読みすぎ)

BLレーベルではないので
ガッツリエロはないですが
ほんのりエロはありますし、
何よりピュアな奏の反応や
表情が愛らしいので
BL作品としても満足。

人物のバックグラウンドに
厚みのあるカップルが
読みたい方にオススメ
です!

この作品が好きな人はこれも!

ポイント1:毒母の影響で歪んでいる子を救う!
ポイント2:キャラの背景が重厚

ポイント1:高校時代の親友は、あのころ自分に恋をしていて…。
ポイント2:大学での再会